カナダのライ・サイクル、米アリゾナ州でバッテリーリサイクル施設の操業開始

(米国、カナダ)

ロサンゼルス発

2022年05月19日

北米最大級のバッテリーリサイクル会社ライ・サイクル(Li-Cycle、本社:カナダ・オンタリオ州)は5月17日、米国アリゾナ州ギルバートでリサイクル施設の操業を開始したと発表した。

新施設は、電気自動車(EV)用のバッテリーを、人の手で解体することなく処理する独自技術を活用した世界初の施設で、年間最大1万トンのスクラップおよび使用済みバッテリーの処理が可能という。

アリゾナ州には、高級EVメーカーのルーシッド・モーターズ(Lucid Motors)やEVおよび燃料電池トラックメーカーのニコラ(Nicola)が生産拠点を構えるほか、カナダの小型EVメーカーのエレクトラメカニカ(ElectraMeccanica)が2022年夏の生産開始に向けて工場建設を進めている。また、EVバッテリー関連メーカーでは、韓国のLGエナジー・ソリューションが2024年の生産開始に向けてバッテリー工場の建設を進めているほか、エネルギー貯蔵や電動輸送用機器産業向けのバッテリーセル技術を開発する米国コア・パワー(KORE Power)は、2023年第2四半期の生産開始に向けて、リチウムイオンバッテリー工場の建設を進めている。

アリゾナ州のダグ・デュシー知事(共和党)は「ライ・サイクルの革新的なバッテリーリサイクル施設の立ち上げは、既に強固なアリゾナ州の電気自動車のサプライチェーンを強化するもので、わが州がバッテリー(生産)のための場所であること示している」と述べている。

(永田光)

(米国、カナダ)

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