マハーラーシュトラ州、世界経済フォーラムとプラ汚染対策で連携

(インド)

ムンバイ発

2022年05月27日

インド・マハーラーシュトラ州(MH州)は5月22日、「ダボス2022」(世界経済フォーラム年次会合、2022年5月22~26日開催、スイス・ダボス)で、グローバル・プラスチック・アクション・パートナーシップ(GPAP)に加盟し、プラスチック廃棄物汚染の抑制への取り組みを強め、インドにおいて全国プラスチック・アクション・パートナーシップ(NPAP)を立ち上げることを発表した。

世界経済フォーラム(WEP)のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、GDPベースでインド最大の経済規模のMH州は、人口1億2,400万人(推定)で、フィリピンやエチオピアの人口を上回っている。今回、インドで初めてGPAPとパートナーシップを組み、GPAPプラットフォームを活用することで、州政府、業界リーダー、市民団体、専門家と共にプラスチック汚染の根絶に取り組んでいくとしている。

GPAP担当部長は「MH州は今回の合意により、州当局はインフォーマルセクターの労働者層に不利益を被らせることなく、実装するためのさまざまな行動計画を策定し責任を持って取り組んでいく」と期待を示した。一方、アディティヤ・タークレー州環境・気候変動相は「プラスチック汚染防止の持続可能性や気候変動の目標に再び焦点を当て、セクターの垣根を超えた、幅広いシステムの変更を提供するための基盤を形成していく」と述べた上で、「MH州はGPAPとの合意により、同州の経済を強化しながら、気候変動に対処していくための資源循環型アプローチに移行していく。本パートナーシップが、同州のプラスチック廃棄物汚染対策の大きな分岐点となる」と語った。

MH州は2018年3月、インドで初めて、使い捨てレジ袋の製造・販売・使用、ストロー、カトラリー、食器などの一部プラスチック製品の使用を全面禁止した。今後も同州主導で、全国的な実装行動計画や規制を策定することで、プラスチック汚染対策を強化しつつ、資源循環型ビジネスの基盤をつくり経済成長の継続を促したい考えだ。

(松永宗徳)

(インド)

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