南部ソクチャン省でインフラ開発を促進、投資誘致へ

(ベトナム)

ホーチミン発

2022年05月12日

ベトナム南部ソクチャン省において4月28日、投資促進に関するカンファレンスが開催された。同カンファレンスには、ファム・ミン・チン首相のほか、計画投資省、財政省、交通運輸省、農業農村開発省、天然資源環境省、商工省の各大臣らベトナム政府関係者らが出席した。また、外国からはインド、シンガポール、タイの各国総領事館や、英国、ドイツなどの企業協会、同省への進出企業などの関係者が出席した。

ソクチャン省は、ホーチミン市から車で約4時間40分の場所に位置し、コメやエビの生産など農林水産業を主要産業としている。同省はインフラ開発(橋、道路、港)を通じて、メコンデルタ地域における国際的な玄関口としての役割を担うことが期待されている。

チン首相は、カンファレンスの演説の中で、「公共性、透明性、公平性、安全性、効率性、持続可能性」を備えた投資環境と投資エコシステムを発展させるために、「党のガイドラインを順守すること」「中央政府と地方政府が協力すること」など13の課題を挙げた。

また、ソクチャン省人民評議会のラム・バン・マン議長は「今後、ソクチャン省はハイテク農業、工業、再生可能エネルギー、貿易、エコツーリズム、海上ロジスティクスなどへの投資を誘致する」と述べた。

さらに、グエン・バン・テー交通運輸相は「ソクチャン省は、今後5~7年以内にインフラシステムが整備される予定で、素晴らしい条件、潜在性、強みを有する」と強調した上で、「近隣に深海港を有し、輸送コストが低いことから工業団地開発の大きな潜在性があり、ホーチミン市やハイフォン市のような沿岸都市になる可能性がある」との期待を示した。

なお、本カンファレンスでソクチャン省は、チン首相と中央省庁の立ち合いのもと、総額12兆780憶ドン(約676億3,680万円、1ドン=約0.0056円)となる4つの投資プロジェクトに対するライセンスの授与式、および合計投資額が200兆ドンを超える19の企業との間で、MOU(覚書)交換式を実施した。

写真 演説するチン首相(ジェトロ撮影)

演説するチン首相(ジェトロ撮影)

(阿部浩明、村岡一機)

(ベトナム)

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