特産品のアルガンオイルの輸出にライセンス制を導入

(モロッコ)

ラバト発

2022年05月09日

モロッコ産業・貿易省は4月5日、化粧品や食品として使われるモロッコ特産のアルガンオイルの輸出をライセンス制とすると公表した。2022年7月1日に施行される。

加熱処理、非加熱処理されたアルガンオイルが対象で(HSコード:1515909200、1515909800、3304990010)、5リットル以上のアルガンオイル輸出業者は、同国のオンライン輸出入申請窓口PortNet外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます経由でライセンス申請が必要となる。申請資格などの詳細は明らかにされていない。

政府関係者は今回の措置について、近年国外需要の高まりを受け拡大傾向にあった輸出量の調整やアルガンオイル関連業界の雇用の維持を目的としたものだと述べている。

アルガンオイルの主要産地は、商都カサブランカより南に位置する、スース=マサ地方、マラケシュ=サフィ地方、ゲルミン=オウィド・ノウン地方だ。

政府系農業金融機関クレディ・アグリコール・デュ・マロック(Le Crédit Agricole du Maroc外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が運営する農水産関連ウェブサイトのフェラ・トレード(fellahtrade外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、2019年時点の年間生産量は5,640トン、輸出は金額ベースで2,730億ディルハム(約3兆5,000億円、1ディルハム=約13円)、数量ベースで1,348トンだ。これは2012年と比べて、それぞれ約2.3倍、2.9倍、1.5倍に増加している。MOROCCO FOODEX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、主要輸出先はフランス、米国、ドイツ、韓国、サウジアラビアなどとなっている。

(本田雅英)

(モロッコ)

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