GJ州が成長加速に向け戦略ロードマップ、インド5兆ドル経済に貢献

(インド)

アーメダバード発

2022年05月20日

グジャラート(GJ)州は、ナレンドラ・モディ首相が掲げる「2024年までにインドを5兆ドル規模経済にする」というビジョンの達成に貢献するための先駆的な戦略ロードマップ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを打ち出した。同ロードマップは、元中央政府財務次官で州政府の要職も務めた、ハスムク・アディヤ博士が座長を務める州政府のタスクフォースにより、政府関係者、民間企業、教育機関などとの協議に基づき作成された。2022年5月10日にパテル州首相はじめ関係閣僚に提案の内容が説明され、追って首相府や中央政府政策機関にも提出される可能性がある。

本提案は、2026/2027年度までに目標となる5兆ドル経済の達成に貢献するためには、2021年の国民経済におけるグジャラート州のシェアを8.36%から10%に加速させる必要があること、過去10年間12.3%程度にとどまっている同州の平均GDP成長率を、今後5年間で14.5%にする必要があるとの試算に基づいている。さらに、製造業を州経済の最重要部門だと位置付けるとともに、他のいくつかの分野(グリーン、スマート・マニュファクチャリング、先進テクノロジーの活用、サプライチェーン・マネジメントなど)の成長に焦点を当てるべきとした。また、これら産業分野の発展の全ての前提になる人材開発にも触れ、人材の確保のためには、高等教育や州民の技能向上の分野で先進的、効率的なエコシステムの開発が重要だと言及している。

具体的な提案の骨子は以下のとおり。

  • 州経済におけるサービス部門の割合を増やすため、複数の観光クラスターの創生や州内の4~5つの主要空港の国際接続性を向上させること。
  • ギフトシティー(2022年5月12日記事参照)のような拠点を開発すべく、メトロ、環状道路、大量輸送システム、都市住宅などの分野で大規模な資本投資が必要であること。
  • グジャラート人の起業家精神を最大限活用し、スタートアップ分野を振興すること。
  • 沿岸開発やブルーエコノミーの発展を促進させ、沿岸地域に投資機会を提供すること。
  • 長期的なエネルギー需要を満たすため、再生可能エネルギー、マイクログリッド、電動モビリティー分野に特に重点を置くこと。
  • グリーン水素や半導体の生産を率先して行う必要があること。
  • 農業部門では先進的な農法と技術を導入し生産性を上げ、さらに畜産、園芸、漁業、養鶏などの分野の開発に取り組むこと。

これに対して、現地では「現在の州内総生産は2兆1,300億ルピー(約3兆4,100億円、1ルピー=約1.6円)規模で、2026年度末(2027年3月)までに目標額となる3兆8,640億ルピー規模にするのは極めて難しい」とし、「州の現行予算は今回の提案に対応した成長率を前提にしておらず、予算の抜本的見直しが必要だ」と報道されている(「タイムス・オブ・インディア」紙5月12日)。

(古川毅彦)

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