タシケントでロシア産業博覧会「イノプロム」開催

(ウズベキスタン、ロシア、中央アジア、ユーラシア経済連合)

タシケント発

2022年05月06日

ウズベキスタンの首都タシケントで4月25日から27日の3日間、ロシア企業の製品を中心とした産業博覧会「イノプロム・中央アジア」が開催された。「イノプロム」は毎年7月にロシアのエカテリンブルクで開催される産業博覧会で、「イノプロム・中央アジア」はタシケントで2021年に続き2回目の開催となった。

会場内で25日に開催されたフォーラムのプレナリーセッションには、ウズベキスタンのサルドル・ウムルザコフ副首相兼投資・対外貿易相、ロシアのデニス・マントゥロフ産業商務相のほか、ベラルーシやキルギス、アルメニア、タジキスタンの工業担当相らが出席。ウムルザコフ副首相はウズベキスタンをはじめとする中央アジア諸国の工業分野の潜在力の大きさを指摘し、協力してこの分野で発展させていくことを呼び掛けた。また、ロシアはウズベキスタンの伝統的かつ最大の貿易相手国であり、ロシア産原材料を使用し付加価値の高い製品の生産に取り組んでいると述べ、ロシアとの経済的な結びつきを強調した。ロジスティック分野では、政府としてアフガニスタン経由でパキスタンのカラチ港へ抜ける物流ルートの確立に力を入れているとPRした(2022年3月7日記事参照)。

ロシアのマントゥロフ大臣は、ロシア政府は数年来実施している「脱ドル化」に加え、現在「脱ユーロ化」も進めていると発言。最終的に自国通貨で決済をすることを目指し、外的要因からの経済への影響を最小限にとどめるとした。また、今後、医薬品製造や自動車産業、農業・食品加工機械、天然資源の分野で、ロシアと中央アジア諸国間の協力関係を強化したいと述べた。

展示会の規模について主催者は、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、カザフスタン、ロシア、ベラルーシ、アルメニア、中国、韓国、日本、ドイツ、フランス、イタリア、トルコなどから200社以上が出展と発表した。数カ国がナショナルブースを設置したが、2021年と比べてタジキスタンなど中央アジア諸国からの参加の広がりが見られた。

写真 ウズベキスタン・ナショナルパビリオン(ジェトロ撮影)

ウズベキスタン・ナショナルパビリオン(ジェトロ撮影)

写真 タジキスタン・ナショナルパビリオン(ジェトロ撮影)

タジキスタン・ナショナルパビリオン(ジェトロ撮影)

写真 タジキスタンで組み立てられたバス(ジェトロ撮影)

タジキスタンで組み立てられたバス(ジェトロ撮影)

写真 ロシア・ナショナルパビリオン(ジェトロ撮影)

ロシア・ナショナルパビリオン(ジェトロ撮影)

(ディルフーザ・アリフホジャエワ)

(ウズベキスタン、ロシア、中央アジア、ユーラシア経済連合)

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