2023年1月1日から包装材に鉱物油の使用禁止

(フランス)

パリ発

2022年05月26日

フランス政府は、鉱物油の使用に係るフランス独自の規制として、2023年1月1日から包装材、商業用宣伝のための未承諾広告チラシ(ダイレクトメール)およびカタログへの鉱物油使用を禁止する。

同禁止措置の具体的な施行規則は、5月3日公布のアレテ(省令)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより定められた。同省令は、禁止の対象となる「鉱物油」を「インキ製造に使用される石油系炭化水素を原料とする油脂」と明示。禁止対象物質を以下と規定した。

  1. 1~7個の芳香環を含む鉱物油芳香族炭化水素(MOAH)
  2. 16~35個の炭素原子を含む鉱物油飽和炭化水素(MOSH)

2023年1月1日から、インキ中の質量濃度1%超のMOAHの使用を禁止。さらに2025年1月1日からは、インキ中の質量濃度0.1%超のMOAHおよびMOSH、ならびに芳香環3~7個の化合物の質量濃度1ppm超のMOAHの使用を禁止する。

禁止措置の発効(2023年1月1日)以前に製造、輸入された包装材と印刷された紙は、在庫処分のための1年間の猶予期間が与えられる。

2020年2月施行の循環経済法第112条外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに2022年1月1日から包装材への鉱物油の使用を禁止と規定されていたが、施行規則の策定が遅れ2023年からの施行となった。同法は、未承諾広告チラシおよびカタログへの同使用の禁止は2023年1月1日から、一般向け印刷への同使用の禁止は2025年1月1日からと定めている。

2020年12月29日付デクレ(施行令)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、人体に及ぼすリスクから、包装や印刷物のリサイクルを阻害したりリサイクル材料の使用の制限を要する物質を含む鉱物油の包装材への使用を禁止するとしていた。

なお、食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は2017年5月9日、鉱物油による食品汚染の低減勧告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表している。ANSESは、MOSHとMOAHからなる複雑な混合物である鉱物油は、紙や段ボールの食品包装のインキや接着剤に含まれ、これらの鉱物油が食品に移行する可能性があるとした上で、一部のMOAHの遺伝毒性および変異原性を考慮し、消費者への暴露の抑制を推奨していた。

(奥山直子)

(フランス)

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