米連邦上院選のノースカロライナ州は接戦予想、アリゾナ州では現職優勢、世論調査

(米国)

米州課

2022年05月30日

米国ノースカロライナ州のジョン・ロック財団は5月26日、同州の連邦上院議員選挙に関わる世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)を発表した。

5月17日に同州で実施された連邦上院選の共和党予備選では、ドナルド・トランプ前大統領が支持するテッド・バッド氏(連邦下院議員)、民主党予備選では、シェリー・ビーズリー氏(前州最高裁首席判事)がそれぞれ勝利した。現職のリチャード・バー氏(共和党)は立候補しない。

同世論調査によると、バッド氏の支持率は44%で、ビーズリー氏(42%)をわずか2ポイント上回る結果だった。性別では、男性の支持はバッド氏(50%)がビーズリー氏(37%)を上回った一方、女性の支持はビーズリー氏(46%)がバッド氏(39%)を上回る結果となった。

ジョン・ロック財団のドナルド・ブライソン会長は「ノースカロライナ州は大統領選、上院選の激戦州で、今回も状況は変わらないだろう」と述べた。

前カリフォルニア州選出連邦上院議員のカマラ・ハリス氏が2021年1月に副大統領に就任したことで、現在、連邦上院議員として活躍する黒人女性が不在となっている。そうした中、上院選候補の黒人女性として、ビーズリー氏はフロリダ州で連邦上院選への立候補を表明しているバル・デミングス氏(民主党、現連邦下院議員)とともに注目を集めている。

調査会社ブループリント・ポーリングが5月18日に発表したアリゾナ州の連邦上院選に関する世論調査結果PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注2)によると、現職のマーク・ケリー氏(民主党)の支持率が共和党の主な候補者3氏との比較で、いずれも10ポイント以上、上回った。

ケリー氏とマーク・ブルノビッチ氏(州司法長官)の組み合わせでは、ケリー氏49.6%、ブルノビッチ氏32.6%となったほか、ケリー氏とジム・レイモン氏(再生エネルギー企業元役員)では、ケリー氏47.7%、レイモン氏34.4%だった。また、ケリー氏とブレーク・マスターズ氏(ベンチャーキャピタリスト)では、ケリー氏48.6%、マスターズ氏32.3%だ。

同州の予備選は8月2日に控えているため、予備選後に共和党候補が絞られることで、情勢が変化することも予想される。

連邦上院議会では、民主党と共和党の議席数が各50の同数となっている。2022年11月の中間選挙では議席の3分の1の34議席が改選され、多数派獲得に向けた両党の攻防が注目される。

(注1)実施時期は5月21~22日。対象者はノースカロライナ州の有権者600人。

(注2)実施時期は5月12~16日。対象者はアリゾナ州の有権者608人。

(松岡智恵子)

(米国)

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