再生可能エネルギー管理運用大手の米スカイスペックス、複数の投資ファンドから8,000万ドルを資金調達

(米国)

シカゴ発

2022年05月18日

再生可能エネルギーの管理運用管理大手スカイスペックス(本社:ミシガン州アナーバー)は、5月12日、投資ファンド7社との間で8,000万ドルの戦略的資本調達契約を締結したと発表した。同社と資本調達契約を締結したのは、ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントを筆頭に、ネクステラ・エナジー・リソーシズの子会社、スタットクラフト・ベンチャーズ、エクイノール・ベンチャーズ、エナジー・ベンチャーズ、UL・ベンチャーズ、ヒューロンリバー・ベンチャーズの7社。

スカイスペックスは、再生可能エネルギーの管理および運用を行うグローバル企業。会社設立当初は、風力発電のタービン・ブレードの諸問題解決のため、無人ドローンで運転データを検証する事業を行っていたが、現在は、AIを活用した故障対策や設備耐用年数伸長のための分析などに事業を拡大している。北米のみならず、英国、アイルランドなど20カ国以上の欧州諸国のほか、日本、インド、オーストラリアなどでビジネスを展開している。

同社のダニエル・エリス最高経営責任者(CEO)は、「再生可能エネルギーに対するニーズは世界中で高まっており、顧客のさまざまな要求、中でもいかに効率的に設備を運用し、利益を生み出すためのソリューションを、事業の開始からその後の運用に至るまで提供したい」とコメントした。ゴールドマン・サックスのマネージング・ディレクターであるビカス・アグラワール氏は、「再生可能エネルギーの提供者にとっては、いかにコストを抑え、効率的にエネルギー供給ができるかが今後の企業運営に極めて重要」とした上で、「スカイスペックスは補修費用を最小に抑え、最も効率的な運転を行うために必要な貴重なデータを保有する業界トップの企業であり、今回の投資で一層、そのポシションを確固たるものとするだろう」と語った。

(齋藤秀美、星野香織)

(米国)

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