フィンランド、スウェーデン両政府、NATOへの加盟申請を発表

(スウェーデン、フィンランド、ロシア、トルコ、米国、英国、北欧)

ロンドン発

2022年05月17日

フィンランド政府は5月15日、NATOへの加盟申請に向けた報告書を採択したと発表した。報告書は、議会審議を経てサウル・ニーニスト大統領が加盟申請を決定することを提案する内容となっている。加盟申請については、12日にサンナ・マリン首相とニーニスト大統領が共同声明を発表し、数日以内に手続きを行うとしていた。マリン首相は16日、議会本会議で同報告書を発表した際、ロシアの影響が安全保障環境を根本的に変えたことが加盟申請という決断に至った理由とした。議会本会議で報告書の審議が行われたものの、同日中には完了しなかった。

スウェーデン政府も16日、NATOへの加盟申請を決定したことを発表した。マグダレーナ・アンデション首相は同日の議会で、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえると、NATO加盟によって得られる安全保障が必要となると述べた。

また、フィンランドとスウェーデンの両首相はそれぞれの議会への声明で、両国がともに加盟申請を行うことの意義を強調した。

これに対し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は両国のNATO加盟について、直接的な脅威はないとしながらも、両国への軍事インフラの拡大には確実に対応するとした(「スカイ・ニュース」5月16日)。

また、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領も16日、トルコ政府と対立する国内のクルド分離主義組織「クルディスタン労働者党(PKK)」を両国が支援しているとして、加盟申請の承認に難色を示した。

米国のアントニー・ブリンケン国務長官は15日の記者会見で、両国が加盟申請をした場合に強力な支援を行うとしており、トルコとの関係についても、議論が継続して行われており、「合意に達することができると確信している」とした。英国のエリザベス・トラス外務・英連邦・開発相も16日付の声明で両国の加盟申請への強力な支援を表明し、加盟手続き中もあらゆる支援を行う準備があるとした。デンマーク、アイスランド、ノルウェーの首相も16日に共同声明を発表、両国の加盟申請を歓迎しつつ、加盟前に両国の領土に侵攻が行われた場合、あらゆる必要な手段をもって両国を支援するとした。

(山田恭之)

(スウェーデン、フィンランド、ロシア、トルコ、米国、英国、北欧)

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