米CDC、5~11歳へのファイザー製ワクチンの追加接種を推奨

(米国)

ニューヨーク発

2022年05月23日

米国疾病予防管理センター(CDC)は5月20日、5~11歳に対するファイザー・ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンの追加接種(通算3回目)を推奨すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同方針は米国食品医薬品局(FDA)が5月17日に承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、CDCの予防接種諮問委員会(AICP)が20日に開催した会議で推奨するとの結果を出していた。5~11歳の年齢層には現在、ファイザー・ビオンテック製ワクチンのみが承認・推奨されている。CDCは追加接種について、2回目の接種後、5カ月が経過してから受けることを推奨している。CDCによると、新型コロナのパンデミック発生以降、同年齢層での累計の感染者数は480万人、入院者数は1万5,000人、死者数が180人以上となっている。新規感染者数が再び上昇傾向にある中、追加接種は深刻な病気に対する予防を安全に確保し高めることになるとしている。

感染増を受けて高リスク層に2回目の追加接種を推奨

CDCはまた、12歳以上で基礎疾患のある層および50歳以上の層に対して、2回目の追加接種(通算3回または4回目、注)を強く推奨すると発表した。1回目の追加接種から少なくとも4カ月が経過してからの接種を推奨している。過去1カ月の間に新規感染者が増加しており、特に高齢層での入院件数が増加している一方、多くの人々が当初の接種や1回目の追加接種から相当の時間が経過していることを理由に挙げている。その上で、「1回目か2回目かにかかわらず、2021年12月以降ワクチンを接種しておらず、接種の対象である場合は、今こそが追加接種を受けるときだ」と呼び掛けている。

(注)mRNAワクチンであるファイザー・ビオンテック製とモデルナ製は2回の接種で完了、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製は1回で完了とされ、それぞれこれらの接種以降が追加接種に当たる。ただし、CDCは1回目でJ&J製を接種した層に対しては、副反応のリスク回避のため、追加接種の際はmRNAワクチンを受けるよう推奨している(2022年3月31日記事参照)。最新情報はCDCのワクチン推奨ページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

(磯部真一) 

(米国)

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