トリドール傘下の米線(ライスヌードル)店「譚仔三哥」、日本での出店強化

(香港、日本)

香港発

2022年05月25日

日本のトリドールホールディングス傘下企業で、ライスヌードル店「譚仔三哥(タムジャイサムゴー)」「譚仔雲南米線」を展開する譚仔国際は5月16日、2022年度(2022年3月期)決算を発表した。売上高は前期比26.8%増の22億7,530万香港ドル(約364億480万円、1香港ドル=約16円)、純利益は同29.5%減の2億300万香港ドルだった。年度当初から第3四半期までは、主力市場である香港の新型コロナウイルス感染拡大が落ち着いており、売上高は感染拡大前の水準に回復したが、22年1月以降は第5波感染拡大(注)の影響で苦境に陥った。4月下旬以降は飲食店関連規制が緩和され、各店ともにぎわいを見せている。

写真 昼時の譚仔三哥香港コーンヒル店(ジェトロ撮影)

昼時の譚仔三哥香港コーンヒル店(ジェトロ撮影)

国・地域別の売上高を見ると、香港は同24.6%増の22億2,180万香港ドル、シンガポールは同135.1%増の2,570万香港ドル、22年度に初出店した中国大陸と日本は、それぞれ2,780万香港ドル、5万香港ドルだった。なお、同年度内に香港で19店、香港外で10店を新規オープンしており、22年3月31日現在の店舗数は、香港162店、中国大陸8店、シンガポール4店、日本1店の計175店となっている。

3月31日に新宿中央通り店オープン、今後も日本を含む海外出店を強化

日本では、3月31日の新宿中央通り店を皮切りに、4月14日に吉祥寺店、5月19日に恵比寿店をオープンした。新宿中央通り店は開店から2カ月弱となるが、行列が続いている。

写真 にぎわう新宿中央通り店(5月18日、ジェトロ撮影)

にぎわう新宿中央通り店(5月18日、ジェトロ撮影)

写真 オープン当日の恵比寿店(ジェトロ撮影)

オープン当日の恵比寿店(ジェトロ撮影)

5月16日付「経済日報」ウェブ版によると、今年度は香港14店、中国大陸26店、シンガポール11店、日本8店、オーストラリア1店、計60店舗のオープンを計画している。譚仔国際の劉達民(ダレン・ラウ)主席執行董事兼行政総裁は5月16日の記者発表で「引き続き市場でのプレゼンスを高め、他の飲食チェーンでは味わえない体験と特徴ある『タムジャイテイスト』を世界に広めていきたい」と海外事業強化に意欲を示した。

(注)香港では一般的に、2020年1月の新型コロナウイルス感染拡大開始を「第1波」、同年3月中旬以降の輸入症例拡大を「第2波」、同年7月中旬以降および11月下旬以降の域内感染拡大をそれぞれ「第3波」「第4波」、2021年12月末のオミクロン株感染拡大以降を「第5波」と呼んでいる。

(渕田裕介)

(香港、日本)

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