江蘇省蘇州市で新型コロナ規制強化、防疫措置下で工場操業再開も

(中国)

上海発

2022年04月25日

中国・上海市に隣接する蘇州市では、4月1日から20日までの感染者数は12人、無症状感染者は527例確認されている(輸入症例は除く)。蘇州市は4月16日、蘇州駅周辺で市外から来た求職者とその関係者の間で感染者を確認したため、蘇州市防疫コントロール第100号通告を発表した。通告では、同日午前0時から、市内の呉江区、呉中区、相城区、姑蘇区、蘇州工業園区と虎丘区(蘇州ハイテク区)で防疫措置をより強化することを决定し、主に以下の措置が取られている。

  • 不必要に蘇州市を離れない、蘇州市を離れる必要がある人は24時間以内のPCR検査陰性証明が必要。
  • 可能な限り在宅勤務を推奨。在宅勤務が困難で、事務所に出入りする場合は、24時間のPCR検査陰性証明または当日のPCR検査を受けた証明書と体温測定、蘇州健康コード、行程コード、場所コード(注)が必要。
  • 住民の住む小区(マンション群、団地単位)、産業園区では封鎖型管理を実施。出入りする人を厳格に管理し、外部からの人および車両の不必要な進入を避ける。行程コードまたは蘇州健康コードで異常が確認された場合には、所属する社区に報告しなければならない。

防疫対策は引き続き実施されている一方で、防疫の徹底などの条件を満たす企業については活動再開も可能になりつつある。蘇州市の地級市である昆山市では、工場などの操業停止期間が続いていたが、4月19日に昆山市政府が「無疫企業」60社のリストを発表した。昆山市において「無疫企業」として認定されるためには、(1)申告の直近7日間に企業内で感染者が確認されていないこと、(2)企業内の最後の濃厚接触者が7日間隔離され、陽性ではないことが前提となる。さらに、従業員の人員名簿が整っており、予防・コントロール措置を確実に実施できること、閉環管理を行うなどの条件の下で、生産再開を優先的に申請できるとしている。60社の中には、台湾の電子機器受託製造大手フォックスコン、半導体後工程の世界大手の日月光半導体などが含まれている。

(注)各施設に入る際に、それぞれの施設が設置したQRコードをスキャンし、関連情報を入力することで、施設出入りの記録がなされるもの。QRコードは、必要情報(氏名、身分証番号、PCR検査結果など)を登録すると、スマートフォンなどに表示される。

(尹世花)

(中国)

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