新型コロナ感染拡大防止へ、浙江省で高速道路の一時通行停止、一部で封鎖管理も

(中国)

上海発

2022年04月08日

上海市では、新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えず、感染者数が高い水準を維持している。4月1日から6日までに市内で2,024人の確定症例と7万1,932人の無症状感染者が確認され、全市内で引き続き封鎖管理が行われている(2022年4月1日記事2022年4月7日記事参照)。

上海市に隣接する浙江省では、同期間に82人の確定症例と148人の無症状感染者が確認された。同省衛生健康委員会などは6日、新型コロナウイルスに関する記者会見で「この1カ月余りで確認された浙江省内の感染者のうち、9割以上は省外からの輸入症例だ。特に省・市をまたいで輸送する大型貨物車の運転手が主要感染源となっている」と述べた。

こうした状況を踏まえ、同省杭州市は4月4日から、高速道路の各入り口(蘇台高速道路の党湾、前進、新湾の料金所は除く)で、毎日午前8時~午後8時の貨物トレーラーや、工事運搬車両(食料などの生活物資や危険化学品の車両を除く)の通過を禁じる通知を発表した。また、省内でも感染者が多く確認されている嘉興市内の県級市である海寧市では4月4日、市全体で「重大突発公共衛生事件1級対応」を実施すると発表した。同対応は、新型コロナウイルス感染拡大期の初期である2020年1月以降の感染拡大期に中国各地で取られていた措置で、ゼロコロナを引き続き目指す姿勢を示している。具体的な取り組みは以下のとおり。

  • 市内全域で一時的な封鎖管理と交通規制を導入。また「封控区」「管控区」「防范区」の3区に分けたコントロールを厳格に実施。
  • 市場、スーパー、薬局など一般生活に必要不可欠な場所以外、全て一時営業停止。
  • 学校、幼稚園、教育機関などは全て授業停止。
  • 防疫対応や民生の保障上に必要、また安全に重大な影響を与える企業以外は、一律に操業を停止。また、全ての工事現場で工事を停止。

(龐婷婷)

(中国)

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