民航局、日中間の一部の航空便に運航停止措置を実施

(日本、中国)

中国北アジア課

2022年04月05日

中国の民用航空局は4月1日、日本の成田国際空港と中国・遼寧省大連市の大連周水子国際空港間を毎週4便(火曜、水曜、木曜、金曜)運航するJL829便(成田発大連着)とJL820便(大連発成田着)のうち、毎週木曜日のJL829便について暫定的な運航停止を命じたと発表した。また「奨励措置」として運航されてきた毎週火曜に往復する便(JL829便、JL820便)は取り消しを命じた(注参照)。両措置は4月4日から適用された。民用航空局によると、JL829便の乗客から7人の新型コロナウイルス感染者が確認されたため、同措置の適用対象となったとしている。

日本航空はこの措置を受け、対象となるJL829便とJL820便について、4~5月の一部フライトの欠航を発表した。欠航する便の詳細は同社ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認できる。

また、民用航空局は3月30日、成田国際空港発、福建省福州市の福州長楽港国際空港間を毎週2便(水曜、金曜)運航するアモイ航空便のうち、MF810便(成田発福州着)について、2週間の運航停止を命じたと発表した。これに加え、同局はアモイ航空に対し、「奨励措置」として運航されてきた週1往復分〔MF810便、MF809便(福州発成田着)〕の取り消しを命じた。3月16日に同便を利用して中国に入国した旅客から5人の新型コロナウイルス感染者が確認されたことを受けた措置としている。

アモイ航空はこの措置を受け、4月に欠航となる便を発表した。欠航する便の詳細は同社ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認できる。

これらの運航停止措置は、民用航空局が2020年12月16日に発表した「国際旅客便のサーキットブレーカーの調整に関する通知」(民航発[2020]60号)によるもの。同通知は、中国に入国する国際航空便のうち、同一便に搭乗した乗客について、中国到着後のPCR検査で陽性者が5人に達した場合、2週間の運航停止を求めている。

なお、在中国の日本大使館は、日系および中国系航空各社の日中間直行便の運航状況について4月1日付で情報を取りまとめ、ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに発表した。同大使館は、中国着の国際航空便で陽性者数が一定基準を超えた場合、中国民用航空局は運航停止を命じるとしており、日本と中国との間でも、最近、複数社の航空便が運航停止を命じられているとし、注意を促した。

(注)民用航空局が発表した「国際旅客便の調整に関する通知」(民航発[2020]27号)によると、中国に到着する国際航空便のうち、新型コロナウイルスのPCR検査の結果、陽性の乗客が3週連続でゼロだった路線について、許可している範囲内で最大週2往復まで増便することを認める「奨励措置」が取られている。同局の発表によると、JL829便のうち、火曜日に大連に到着する便は、木曜日に大連に到着する便が上記の条件を満たしたことによる「奨励措置」の対象となり、増便としての運航が認められていた。

(藤原智生)

(日本、中国)

ビジネス短信 f8d8871d34aa5e64