三菱重工、カーボンリサイクル燃料の日本市場への展開で、米インフィニウムと覚書を締結

(米国、日本)

ヒューストン発

2022年04月26日

三菱重工業は4月22日、二酸化炭素(CO2)および再生可能エネルギーから生成可能なカーボンリサイクル燃料「エレクトロフューエル(Electrofuels)」の日本市場への展開について、同燃料への先進的な取り組みを実施している米国インフィニウム(本社:カリフォルニア州サクラメント)と共同で検討するため、覚書(MOU)を締結したと発表した。インフィニウムが持つエレクトロフューエル製造技術と、三菱重工グループのCO2回収技術やバリューチェーンソリューションを組み合わせることで、日本国内の脱炭素ソリューションを加速する方針だ。

三菱重工業は、米国統括拠点である米国三菱重工業を通じ、2021年1月にインフィニウムへの出資(2021年1月28日記事参照)を行って以降、共同でソリューションの商用化や市場展開に関する検討を行っており、今回のMOU締結もその一環となる。

インフィニウムによると、エレクトロフューエルは、同社が特許を保有する触媒技術と再生可能エネルギーを使用し、回収したCO2とグリーン水素(注1)を合成ガスに転換することで作られる。これにより、従来の化石燃料と比較してCO2排出量を最大97%削減可能としており、輸送のEV(電動車)化、CO2回収・カーボンオフセット(排出権取引)などといった既存の脱炭素戦略に追加される新たな手段となることが期待されている。

日本市場では、気候変動への取り組みやESG(環境・社会・ガバナンス)への投資などといった、新たなビジネスの潮流により低炭素な輸送手段が望まれており、特にEV化が難しいとされる長距離輸送、航空輸送、海上輸送分野においては、カーボンリサイクル燃料の活用が脱炭素戦略として期待されている。

三菱重工グループは、今回のMOU締結を通じて、CO2回収・利用・貯留(CCUS)バリューチェーンならびにCO2流通を可視化するデジタルプラットフォーム「CO2NNEX(コネックス)」(注2)と、インフィニウムのCO2利用技術を組み合わせ、日本国内におけるカーボンニュートラル社会の実現を検討していくこととしている。

(注1)再生可能エネルギーを利用して製造される水素。

(注2)三菱重工業と日本IBMが共同で、サイバー空間上におけるCCUSバリューチェーンの可視化を目指すデジタルプラットフォーム。

(沖本憲司)

(米国、日本)

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