ミッドクロップのカカオ豆出荷開始、降雨不足やウクライナ問題による影響を懸念

(コートジボワール)

アビジャン発

2022年04月18日

世界最大のカカオ豆生産国コートジボワールで4月1日から、2021/2022収穫年度(2021年10月1日~2022年9月30日)のミッドクロップ(2022年4月1日~同年9月30日)のカカオ豆出荷が始まった。政府は当該期の生産者最低買い上げ保証価格をメインクロップ(2021年10月1日~2022年3月31日)と同じ1キロ当たり825CFAフラン(約165円、1CFAフラン=約0.2円)に据え置くとしている。今季は例年より雨量が少なく、品質の低下が懸念されるほか、生産量についても、通年で前年度比10万トン減の215万トンの見通しとなっている。また、今後はウクライナ情勢悪化の影響も懸念される。

コベナン・クアシ・アジュマニ農業・農村開発相は、国際市況を反映して設定される生産者価格について「新型コロナウイルス感染拡大やウクライナ情勢の悪化による影響が見込まれる中、カカオ農家の生計に配慮し、農家に約束しているCIF(運賃・保険料込み)価格の60%を上回る68%の水準を保証することを決定した」と述べた。

ロイター通信がコートジボワールのカカオ輸出業者と磨砕業者11社を対象に実施した調査によると、3月に入って、アビジャン港とサンペドロ港に搬入されたカカオ豆の5割近くが品質不良で規格外だったという。コートジボワールでは11月から翌年3月にかけて乾季に入るが、2022年は例年になく高温乾燥した天候が続いている。水分が不足すると、カカオ豆が小さくなり、酸味が増すなど品質に影響する。このまま乾燥した天候が長引けば、ミッドクロップの生産に影響を及ぼしかねないと、農家は懸念している。

また、国際カカオ機関(ICCO)が2月28日に発表した「ココア・マーケット・レポート(2022年2月)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」によると、コートジボワールでは、カカオ樹の老齢化によってほとんどの農家が肥料を使用しており、その多くをロシアから調達している。ウクライナ情勢の悪化に起因する価格高騰が懸念され、肥料の供給に支障をきたせば、今後、カカオ豆の生産や品質への影響が出てくる。

なお、ICCOによると、2021/2022年度の世界のカカオ豆生産量は495.5万トンで、前年度比5.2%減少するほか、在庫量は174.7万トンと9.3%減少する見通しだ。一方、チョコレートやカカオ製品の需要の先行指標となる世界の磨砕量は508.6万トンと2.6%増の予測となっており、18万1,000トンの供給不足になるとされる。世界生産の40%を占めるコートジボワールの作柄の悪化は国際市況にも影響を与えるとみられる。

(野澤俊明、渡辺久美子)

(コートジボワール)

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