インド中銀、11会合連続で政策金利を据え置き
(インド)
ムンバイ発
2022年04月19日
インド準備銀行(RBI、中央銀行)は4月8日の金融政策決定会合(MPC)で、政策金利(レポレート)を4.0%に据え置くことを決定した。また、新型コロナウイルスの影響が残る中で経済成長を支えながら、インフレ率が中期目標に収まるよう金融緩和策の軽減も念頭に「引き続き緩和的なスタンス」を維持するとした。政策金利の据え置きは2020年8月から11会合連続となった。
また、金利管理に寄与するリバースレポの下限レートを3.35%に据え置くことを決定したが、新たに政策金利の下限レート3.75%を新設した。
RBIのプレスリリース
によると、政策金利据え置きの決定要因は、前回の2月会合以来、地政学的緊張の高まり(ウクライナ情勢)、産業資材の価格高騰、グローバル・サプライチェーンの混乱の長期化、世界金融市場の変動などが、インフレ上昇リスクと国内成長への下降リスクを与えているためとしている。
消費者物価指数(CPI)のインフレ率目標は4%±2%の範囲に設定されているが、2022年1月は6.0%、2月は6.1%と、いずれも目標範囲を超えた。穀物、野菜、香辛料、卵、肉、魚など食品や燃料の価格高騰がインフレ上昇の主な原因と分析している。
2022年度(2022年4月~2023年3月)インフレ率については、世界の原油供給をめぐる不確実性から依然として不安定で高騰していること、広範な産業資材の価格高騰とサプライチェーンの混乱などにより、これまで限定的だった小売価格への転嫁圧力が今後は高まると予想した上で、2022年モンスーン時期の農業生産が正常という前提に加えて、原油価格が平均1バレル100ドルと仮定した場合、2022度インフレ率は第1四半期が6.3%、第2四半期が5.8%、第3四半期が5.4%、第4四半期が5.1%で、通年で5.7%と予測している。
2022年度GDP成長率については、第1四半期が16.2%、第2四半期が6.2%、第3四半期が4.1%、第4四半期が4.0%と、リスクをおおむね均衡させて通年で7.2%になると予測している。プラス材料としては、新型コロナウイルス感染の第3波の終息とワクチン接種の拡大による、サービス産業や都市部の需要回復、設備稼働率の改善、銀行融資の引き受け増加、政府の設備投資促進策と生産連動型優遇策(PLI)制度などの取り組みなどによる民間投資活動の後押し、などを挙げている。
インド商工会議所連盟(FICCI)は毎年4半期ごとに実施している経済見通し調査
を4月3日に公表し、新型コロナウイルスの脅威やロシアとウクライナの紛争など経済成長に対する下振れリスクが依然として高いことから、2022年インフレ率について、通年で中央値5.3%(最大値5.7%、最小値5.0%)、2022年GDP成長率について、第一次産業は通年で3.3%、第二次産業は5.9%、第3次産業は8.5%、全体で中央値7.4%(最大値7.8%、最小値6.0%)と見通している。
インド統計・計画実施省(MOSPI)は4月12日、3月の消費者物価指数のインフレ率を7.0%と発表
し、RBIが設定しているインフレ率目標の最大値6%を3カ月連続で上回った。
(松永宗徳)
(インド)
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