日産自動車、アフリカ4カ所目となるガーナの自動車組み立て工場で開所式

(ガーナ)

アクラ発

2022年04月12日

ガーナの首都アクラ郊外のテマで3月31日、日産自動車の最新の組み立て工場の開所式が行われた外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます開所式の様子外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。日産はガーナを拠点とする自動車ディーラー、ジャパン・モーターズ・トレーディング・カンパニー(JMTC)と提携し、「ナバラ」とプジョーSUV(スポーツ用多目的車)を年間1,800台生産することを目標としている。新組み立て工場は敷地約2万2,000平方メートル、年間生産能力1万1,593台、投資額900万ドルの規模で、日産のアフリカで4カ所目の拠点となる〔南アフリカ共和国、エジプト、ナイジェリア(生産委託)、ガーナ(生産委託)〕。

式典でアクフォ・アド大統領は、ガーナがアフリカの自動車産業のハブになるとして日産を歓迎し、ガーナでの継続的な運営と黒字化を約束した。また、新自動車政策に続いて自動車部品製造の誘致に向けた優遇政策もあるとした。貿易産業大臣は、既に組み立てを開始しているフォルクスワーゲン(VW)、トヨタ、日産に加え、2022年に韓国の現代、起亜のほか、ルノーも進出し、合計6社になると発表した。

ガーナで日産自動車の販売代理店を長年担ってきたJMTCは、1958年に初めてガーナに日本車を輸入し、1968年には日産の「ダットサン」(注)の自動車組み立てを開始した。しかし、1980年にクーデター後の軍事政権が税制措置を撤廃したため、組み立てラインは閉鎖していた。サレム・カルモニ社長はこれから始まる組み立てに再出発を誓った。

写真 新組み立て工場の入り口外観(ジェトロ撮影)

新組み立て工場の入り口外観(ジェトロ撮影)

写真 ナバラの組み立て工程(ジェトロ撮影)

ナバラの組み立て工程(ジェトロ撮影)

(注)ダットサンブランドは1981年に日産ブランドに統合されたが、2012年に新興国向けブランドとして復活している。

(関根広亮)

(ガーナ)

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