米国、新型コロナを理由とした陸路・フェリーでの外国籍者入国制限を5月23日で解除

(米国、メキシコ、カナダ)

ニューヨーク発

2022年04月06日

米国土安全保障省(DHS)は4月1日、米国へ陸路またはフェリーで入国する外国籍者に対する入国制限「タイトル42」を5月23日で解除すると発表した。「タイトル42」は2020年3月20日から、米国疾病予防管理センター(CDC)の推奨により新型コロナウイルス感染拡大防止を理由に定められている(2020年5月21日記事参照)。

DHSのアレハンドロ・マヨルカス長官は発表で、「『タイトル42』は、移民に対する入国管理ではなく、CDCが新型コロナウイルス感染まん延防止のために用いた公衆衛生に関わる権限だ」とした上で、「5月23日までは、(同条項に基づき)南西部の国境で単身の成人と家族の強制退去を継続するが、それ以降も、従来の『タイトル8』を基準に入国制限をし、法的な米国滞在の証明がない者は強制退去させる」とした。

CDCは同日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、解除日は、DHSと協議した結果、移民に対するワクチン接種プログラムの拡大や「タイトル8」の再導入など、新型コロナウイルス感染の軽減に伴う適切なプロトコルを行うために要する時間を考慮して、5月23日の設定とした。

CDCは、現在の公衆衛生の状況と、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンや治療薬の可用性の増加などに伴い、米国への移民を受け入れる権利を停止する命令はもはや必要ないと判断したとしている。

(吉田奈津絵)

(米国、メキシコ、カナダ)

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