重症化リスクが高い者へ4回目のワクチン、政府が承認

(マレーシア)

クアラルンプール発

2022年04月21日

マレーシアのカイリー・ジャマルディン保健相は4月14日、新型コロナウイルス感染症で重症化するリスクが高い者に対して、2回目のブースター接種、つまり4回目のワクチン接種を認めると発表した(保健省ツイッター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。承認の理由として、肺疾患や心臓病など基礎疾患がある場合の重症化率の高さを挙げた。対象者は以下のとおり。

  • 基礎疾患のある60歳以上の高齢者で、3回目のワクチン接種から4~6カ月が経過。
  • 3回目の接種後に新型コロナに感染した高齢者で、回復から3カ月が経過した者。
  • 重症者リスクの低い高齢者で、医師の判断の下で接種が認められた者。
  • 3回目の接種ワクチンが中国シノバック製またはシノファーム製で、同接種から1カ月以上が経過しており、海外渡航を予定している者。

カイリー保健相によると、4回目接種には、米国ファイザー製のワクチンを使用予定で、接種はあくまで任意だ。保健省傘下の非営利企業プロテクトヘルス・コーポレーションによれば、4回目の接種も国家ワクチン接種計画(PICK)の枠組みの下、無償で行う。

濃厚接触者、ワクチン接種状況にかかわらず隔離不要に

同日の会見で保健省は、濃厚接触者の隔離に関する運用見直しについても発表した。4月22日以降、濃厚接触者はワクチン接種の有無にかかわらず、無症状であれば隔離が不要となる。濃厚接触者については3月1日以降、3回目のワクチン接種完了者に限り隔離が免除されていた(2月28日付保健省ツイッター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。症状が出た場合は、自宅隔離と検査が必要だ。一方で、日本企業の間では、3回目の接種を完了した場合であっても、無症状の濃厚接触者となった従業員に対して、感染予防策として自主的に隔離を課しているケースも聞かれる。

(吾郷伊都子)

(マレーシア)

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