英政府、難民申請者のルワンダ移送計画を発表

(英国、ルワンダ)

ロンドン発

2022年04月26日

英国政府のプリティ・パテル内相は4月14日、ルワンダのビンセント・ビルタ外務・国際協力相と移民・経済開発パートナーシップに署名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同日に発表された英国への不法移民への対処や、国境管理、国際的な移民問題を悪用する犯罪組織を取り締まる計画の一環と位置付けている。

同パートナーシップでは、小型船や貨物自動車に隠れるなどの危険、違法な方法により、英フランス海峡を渡るなどして英国へ不法入国する移民の難民申請をルワンダで処理するとしている。申請が許可された者に対してはルワンダでの再定住支援のため、最大5年間、現地社会への統合向けの訓練や、宿泊施設、医療などが提供される。

英政府は、同パートナーシップを通じ、ルワンダの経済発展と成長に向けて1億2,000万ポンド(約199億2,000万円、1ポンド=約166円)を投資する。また、難民関連の手続きや、宿泊施設の提供、現地社会への統合支援のための資金も提供するとした。

パテル内相は今回のパートナーシップに関し、「国境の管理、コミュニティーの保護、危険な不法移民の阻止、世界で最も困窮する人々の支援、国際的な才能を英国に迎え入れるための『新移民計画』の一部」と述べ、「今後法制化される『国籍・国境法案』に裏付けられるここ数十年で最大の移民制度の見直し」と評価した。

各種報道によると、同計画に対しては複数の慈善・運動団体のほか、保守党議員からも非人道的、実行不可能、費用が掛かり過ぎるなどの批判も出ている。テリーザ・メイ前首相も19日の下院での審議で、同制度の対象者が不明確であることや、人身取引の危険にさらされるリスクを指摘した。

調査会社ユーガブが4月14日に国内で実施した2,943人に対する調査によると、同パートナーシップに関し、回答者の35%が賛成、42%が反対と回答している。

さらに、政府は、英国軍が国境警備隊と連携し、海峡での小型船対応の指揮を取ると発表した。新たに5,000万ポンドを投じ、新たなボートや空中監視、専門軍人を動員し、国境警備隊の強化を行うとしている。

このほか、移民向けホテル提供に係る費用削減のため、滞在先の分散システムを導入すると発表、自治体の負担分散を図る。政府によると、現在、ホテル提供の費用として1日当たり470万ポンドが投じられている。

(オステンドルフ・七海・ありさ)

(英国、ルワンダ)

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