3月の失業率は横ばいの4.0%

(オーストラリア)

シドニー発

2022年04月20日

オーストラリア統計局(ABS)は4月14日、3月の雇用統計を発表し、失業率(季節調整値)が前月から横ばいの4.0%だったことを明らかにした。女性の失業率は前月から0.1ポイント低下して3.7%となり、1974年5月以来の最低水準に達した。男性の失業率は前月から横ばいの4.2%だった。

就業者数は、パートタイム労働者が2,700人減少したものの、フルタイム労働者が2万500人増加し、前月比0.1%増の1,338万9,900人だった。失業者数は1万2,100人減少し、前月比2.1%減の55万1,300人となった。月間総労働時間は前月比0.6%減の18億300万時間とわずかに減少し、労働参加率は横ばいの66.4%だった。また、不完全雇用率は0.2ポイント低下の6.3%、労働力の未活用率は0.3ポイント低下の10.3%と、どちらも改善した。

失業率を州別にみると、西オーストラリア州(0.7ポイント改善の3.4%)で大きく改善したほか、クイーンズランド州(0.3ポイント改善の4.0%)、ビクトリア州(0.1ポイント改善の4.0%)、南オーストラリア州(0.1ポイント改善の4.9%)で改善がみられた。一方、タスマニア州(0.6ポイント悪化の4.5%)、北部準州(0.5ポイント悪化の4.1%)、首都特別地域(0.4ポイント悪化の3.4%)、ニューサウスウェールズ州(0.2ポイント悪化の3.9%)では悪化した。

ABSは「労働時間の減少は、新型コロナウイルスのオミクロン型変異株の感染拡大による病気休暇取得の影響が続いていることに加え、ニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州で3月に発生した洪水の影響を受けた」と説明した。

(住裕美)

(オーストラリア)

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