「世界長者番付」、国内外企業に影響力を持つブラジル62人がランクイン

(ブラジル、米国、ベルギー)

サンパウロ発

2022年04月14日

米国経済誌「フォーブス」が4月5日に発表した「世界長者番付」によると、10億ドル以上の資産を保有する、いわゆるビリオネア2,668人のうち62人がブラジル人だった。62人のブラジル人の保有資産総額は1,867億ドル。ブラジル人の中で首位は、ジョージ・パウロ・レマン氏。同氏は、ブラジルの投資会社3Gキャピタルの創設者の1人で、総資産額は154億ドル(添付資料表参照)。ブラジル人資産家のプロフィールをみると、国内外の企業に影響力を持つことが分かる。

レマン氏は、国内外企業に投資を行うブラジルの投資会社3Gキャピタルの創設者の1人。レマン氏は同社を通じ、世界50カ国以上に製造拠点を持ちバドワイザーなどを扱う飲料大手アンハイザー・ブッシュ・インベブの株式を保有する。

4月5日付の現地紙「フォーブス・ブラジル」は、20代のブラジル人起業家2人が、同「世界長者番付」にランクインしたことを特筆した。ランクインした2人はともに、ブレックスというフィンテック企業を共に米国で立ち上げた、ペドロ・フランセッシ氏(25歳)とエンリケ・ドゥブグラス氏(26歳)。保有資産はそれぞれ同額で、15億ドル。同率順位で全体の1,929位。ブレックスは、中小企業やスタートアップ企業向けに従来の金融機関が提供する与信枠より高い金額で与信枠を設定し、オンライン上で迅速にクレジットカード発行を行っている。2021年10月21日付の米国テック系メディア「テッククランチ」によれば、同社は、時価総額123億ドルのデカコーン(注)になっているという。

(注)株式評価額(時価総額)が100億ドル以上と評価される未上場のベンチャー企業。株式評価額(時価総額)は、ユニコーン(評価額10億ドル)の10倍。

(古木勇生)

(ブラジル、米国、ベルギー)

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