米FDA、ボトル入り飲料に添加されるフッ化物の最大濃度に関する最終規則を発表

(米国)

シカゴ発

2022年04月21日

米国食品医薬品局(FDA)は4月19日、ボトル入り飲料水に添加されるフッ化物の濃度に関する最終規則を公表した。本最終規則により、ボトル入り飲料水のフッ化物の許容濃度レベルは、現行の1リットル当たり0.8~1.7ミリグラム(注)から0.7ミリグラムに改正される。2019年4月に公表された規則案が今般、最終規則となったかたちだ。

最終規則で示された数値は、現在、米国公衆衛生局(PHS)が推奨している、水道水のフッ化物濃度と一致する。FDAはこの最大濃度に関して、虫歯の予防とフッ化物の過剰曝露(ばくろ)によるリスクとのバランスをとるものと説明している。また、この最終規則は、天然由来のフッ化物のみを含むボトル入り飲料水(製造者によって添加されていないボトル入り飲料水)には適用されない。

なお、添加されたフッ化物については、食品ラベルを用いて成分表示することが求められており、消費者はそれによって、フッ化物の添加の有無を確認することが可能となる。最終規則は2022年6月19日に発効し、2022年10月17日から順守する必要がある。

(注)現行規則では、フッ化物が添加されたボトル飲料水について、輸入されるものについては1リットル当たり0.8ミリグラム、米国内で生産されるものについては年間平均気温に応じて同0.8~1.7ミリグラムの最大濃度が定められている。

(藤本富士王)

(米国)

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