現代自動車、米国で高級ブランドのEV生産へ

(米国、韓国)

アトランタ発

2022年04月18日

韓国の現代自動車は4月12日、高級車「ジェネシスGV70」の電気自動車(EV)モデル、さらにはスポーツ用多目的車(SUV)「サンタフェ」のハイブリッド車モデルの生産を開始する計画を発表した。ジェネシスについては、同社にとって米国で初のEV生産となる。3億ドルを投じて、米国内で唯一の完成車工場であるアラバマ州モンゴメリー工場を拡張、200人を追加雇用し生産を拡大する。2021年5月に現代自動車グループは、2025年までに米国でのEV生産などの新事業に74億ドルを投資すると発表していた(2021年5月20日記事参照)。

モンゴメリー工場では現在、乗用車の「エラントラ」、SUVの「サンタフェ」と「ツーソン」、ピックアップトラックの「サンタクルーズ」を生産している。これまでの投資額は18億ドル、雇用者数は約3,200人。関連サプライヤーを合わせると、アラバマ州で1万4,000人以上の雇用を創出し、経済効果の総額は年間約48億ドルといわれている。

現代自動車の生産拡大について、アラバマ州のケイ・アイビー知事は「長年にわたり、われわれは現代自動車と永続的なパートナーシップを築いており、同社のアラバマ州への継続的な投資がもたらす大きな経済効果を目にできるのは素晴らしい。モンゴメリーにおける同社の新たな成長計画は、EV革命に向けた州の自動車産業の準備に資する同時に、ドライブ・エレクトリック・アラバマ(注)のような、わが州の戦略的イニシアチブにも合致するものだ」と述べている。

(注)アラバマ州経済・地域社会局が中心となって進める、州内におけるEVの認知度向上と普及を促進するイニシアチブ。

(高橋卓也)

(米国、韓国)

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