ハルビン市が新型コロナ防疫措置を強化、不要不急の外出を禁止

中国・黒龍江省ハルビン市政府は4月17日、「ハルビン市新型コロナウイルス対応業務指揮部通知（59号）」を発表し、同日からハルビン市の9区（注1）および五常市を対象として防疫措置を強化するとした。同市では4月12日に新規感染者がゼロだったが、翌13日に7人、15日に25人、18日には64人と感染拡大傾向にある。

同通知の主な内容は以下のとおり。

1. 小区（マンション群、団地単位）・村は出入りを制限する（出入り口を原則１カ所に制限）。原則、住居から外出はせず、各世帯2日に1回1人が2時間以内で、生活必需品の購入のための外出を許可する。出勤が必要な者は、勤務先が管理を行い、職員の健康観察を徹底する。勤務先が発行する業務証明を携帯し、自宅と職場のみの移動を許可する。小区・村への住民以外の出入りを禁止し、必要な際は社区が登録管理を行う。物流、宅配便、デリバリーの配送員は小区・村への出入りを禁止し、必要な際は非接触による配達を行う。
2. 住民は各区域で厳格に実施されるPCR検査を全員受検する。
3. スーパーマーケットを除き、百貨店やショッピングモールなど商業施設の営業を停止する。「封控区」はスーパーマーケットも営業を停止し、「管控区」「防范区」のスーパーマーケットは非接触配達を行う（注2）。
4. 店舗や食堂内での飲食、会食、宴会などを禁止する。
5. 政府機関は、防疫および市民生活維持の業務従事者以外、全員を在宅勤務とする。
6. 各種企業は防疫措置を実行する。生産加工企業は責任をもって従業員のPCR検査の頻度を増やし、健康観察を強化する。コンサルティングサービス、保険代理店、法律サービスなどの対面による業務活動は停止する。
7. 水道、電気、ガス、通信などの公共サービスは、オンラインでの手続きとする。感染拡大防止措置の期間中、悪意のない料金滞納者に対し各種サービス提供の停止を禁止する。滞納者が料金を支払う際の滞納金徴収も禁止する。
8. 小中学校の授業はオンラインとする。幼稚園や託児所は引き続きサービスを停止する。大学は国、省、市の教育部門が通知する規定を順守のうえ封鎖管理を行い、PCR検査の頻度を増やす。

（注1）松北区、道裏区、南崗区、平房区、香坊区、道外区、呼蘭区、阿城区、双城区。

（注2）「封控区」「管控区」「防范区」は次のとおり。

• 「封控区」：封鎖管理期間に小区（マンション群、団地単位）レベルで感染者が報告された地区。
• 「管控区」：「封控区」となった小区を有する街道や鎮（区の下の行政レベル）。
• 「防范区」：「封控区」「管控区」以外の地区。

（山口はるか）