英字紙の広告費は安価

(エチオピア)

アディスアベバ発

2022年04月21日

日本製品が世界を席巻したのも今は昔、エチオピアの消費者には、漠然と高品質といった印象を持たれることはあっても、日本企業の具体的なブランドや製品が思い浮ぶことは少なくなっている。ブランドイメージの構築や製品の認知を高めるためにも、広告は必須だ。当地の英字紙の広告費を調べたところ、いずれも安価で、手軽に広告を打てそうだ。

ジェトロが英字紙4社に問い合わせたところ、各社が提供する広告枠はさまざまだが、複数社で比較可能な枠をみると、政府系英字紙「エチオピアン・ヘラルド」の最終面の全面カラー広告が一番高い(添付資料表参照)。それでも、税込み1万8,975ブル(約4万7,438円、1ブル=約2.5円、)で収まるなど、思いのほか安価だ。同紙は各省庁幹部の執務室には必ず置いてある。政府見解などを反映しており、商標取得時や公共入札などの事前公告の掲載にも活用されている。他紙では、「リポーター」紙が政治・経済・産業をバランスよく扱い、「キャピタル」紙は物流や金融業界の動向への感度が高い。「フォーチュン」紙は市井の動向をルポタージュ的に扱う記事が特徴だ。

発行部数はいずれも少なく、「エチオピアン・ヘラルド」でも1万3,000部にとどまる。母国語(アムハラ語)の新聞でも、1万8,000部(「アディス・ゼメン」紙の場合)ほどなので、約1億人の人口を抱えるエチオピアだが、新聞が国民に広く読まれているとはいえない。それでも、大手飲料メーカーの広告や、国内在庫がある発電機や自動車などの輸入商品の紹介などが見られ、販売代理店の募集告知なども掲載されており、企業向けのコミュニケーション手段としては有効とみられる。

(関隆夫)

(エチオピア)

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