社会的距離確保の措置を解除、マスク着用義務は継続

(韓国)

ソウル発

2022年04月19日

韓国保健福祉部は4月15日、新型コロナウイルス対策の社会的距離確保の措置を2年1カ月ぶりに解除すると発表した(2022年3月23日記事参照)。

同部は理由について、(1)感染者数が減少傾向にあり、安定的に推移すると見込まれること(注1)、(2)重症者と死亡者数も減少傾向にあり、今後も緩やかに減少すると見込まれること(注2)、(3)重症者の病床使用率が減少し、医療体制も安定していること(注3)、(4)社会的距離確保による国民の不便と社会的疲労が蓄積していることと説明した。

1.社会的距離確保措置(注4)の解除(4月18日から)

(1)遊興施設、食堂・カフェ、カラオケ、浴場業等の営業時間、(2)私的な集まり、(3)299人を上限とする行事・集会、(4)その他(宗教活動、屋内飲食禁止など)の措置を全て解除。

2.マスク着用

屋内・屋外のマスク着用義務は現行基準を継続する。ただし、屋外のマスク着用は、社会的距離確保措置を今回解除する点を考慮し、これに伴う感染状況などを評価した後、2週間後に調整の可否をあらためて検討する。

(注1)同じ曜日(金曜日)の感染者数は、3月25日が33万9,443人、4月1日が28万201人、4月8日が20万5,281人、4月15日が12万5,832人。

(注2)入院中の重症患者数は、3月第5週が1,255人、4月第1週が1,113人、4月15日時点で999人。死亡者数は、3月第4週が2,516人、3月第5週が2,312人、4月第1週が2,163人。

(注3)重症患者の病床使用率は、3月第5週が62.8%、4月第1週が58.3%、4月15日時点で49.9%。

(注4)4月15日までの主な社会的距離確保措置の概要は、次のとおり。(1)遊興施設、食堂・カフェ、カラオケ、浴場業など13種の施設の営業時間は午前0時まで、(2)私的な集まりの上限は10人まで、(3)大規模行事・集会は最大299人まで、(4)宗教活動は収容人数の70%、屋内飲食禁止など。

(当間正明)

(韓国)

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