ギリシャ、IMFへの債務返済を完了

(ギリシャ、イタリア)

ミラノ発

2022年04月14日

ギリシャのクリストス・スタイクラス財務相は4月4日、IMFに対する総額201億ユーロの債務返済が完了したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同債務は、2010年のギリシャ債務危機の際に合意された最初の金融支援である「ギリシャ・ローン・ファシリティプログラム(GLF)」の一部(2010年4月26日記事参照)。同プログラムは、欧州諸国からの529億ユーロの2国間融資とIMFからの201億ユーロの融資で構成されている。

ギリシャ政府は、2021年12月6日のユーロ・グループ(ユーロ圏財務相会合)において、IMFからの融資の残高17億1,700万ユーロについて、2022年から2024年の間に3回にわたって返済する予定を繰り上げること、そしてIMF以外からの融資に関しても一部期限前に返済する意向を明らかにしていた。欧州委員会が2月23日に発行した、ギリシャの財政政策の進捗に関する監査報告書における前向きな評価を踏まえ、ユーロ・グループは2月25日の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、このギリシャ政府の決定を歓迎した。

ギリシャ・ローン・ファシリティプログラムは、ギリシャ経済危機の第1次救済措置として合意されたもので、債務の3%の利息はギリシャ経済に負担を強いてきた。

スタイクラス財務相は、今回のIMFへの債務返済完了は同国の財政状況について市場に対するポジティブなメッセージを送り、ギリシャ社会のために総額2億3,000万ユーロの国家予算の貯蓄をもたらすと評した。

(井上友里)

(ギリシャ、イタリア)

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