台湾、対ロシア輸出規制リストを発表、即日実施

(台湾、ロシア)

中国北アジア課

2022年04月07日

台湾の経済部は4月6日、ロシアのウクライナ侵攻に対する国際制裁措置に沿って、軍事転用が可能な品目のロシアへの輸出を規制するため、新たに「対ロシア輸出ハイテク物品リストPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」(以下、リスト)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、リスト掲載品目に対する輸出管理を即日実施した。リストには、デュアルユース品および大量破壊兵器に使用される可能性のある電子部品、パソコン、通信設備やセンサーなどの57品目が掲載されている。経済部は、対ロシア輸出規制を行う多くの国と同じ品目を対象にしたと説明した。

リストに掲載された品目のロシアへの輸出を行う事業者は、経済部国際貿易局が発行する戦略性ハイテク物品輸出許可証を取得しなければ、輸出を行うことができない。

経済部は事業者に対し、輸出品目がリストの対象品目に該当しないか事前に精査することを呼びかけている。リストは輸出管理分類コード(ECCN)に沿って掲載されているが、当該品目がHSコードでどの品目に該当するかは国際貿易局のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで検索・確認することができる。

台湾当局では、外交部が2月25日に、ロシアへの国際制裁に加わる声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表したほか、経済部が3月1日に、通常兵器などの国際的な輸出管理枠組みであるワッセナー・アレンジメントで合意されたリストに掲載の品目について輸出審査を厳格に行っていることを表明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしていた。

報道によれば、台湾積体電路製造(TSMC)は、米国のロシアに対する経済制裁を踏まえ、2月28日時点で既に半導体の対ロシア輸出を見合わせている(「Rti台湾国際放送」2月28日)。

(江田真由美)

(台湾、ロシア)

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