中国CATL、チューリンゲン州で電池セルの製造認可を取得

(ドイツ、中国)

ベルリン発

2022年04月19日

リチウムイオン電池大手である中国の寧徳時代新能源科技(CATL)は4月6日、ドイツのリチウムイオン電池工場におけるバッテリーセルの製造許可を4日に地元当局から取得したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

新工場のCATT(Contemporary Amperex Technology Thuringia)は、ドイツ中部のチューリンゲン州にある工業団地エアフルター・クロイツに位置する。CATL初の中国外のリチウムイオン電池工場から、ドイツの自動車メーカーに電池を供給する予定だ(2021年9月28日記事参照)。

バッテリーセルの生産能力は、まずは年間8ギガワット時(GWh)とし、将来的には14GWhまで拡大する。工場の建屋は2019年に着工しており、2022年末までに建設を完了し、生産を開始する見込みだ。最終的な投資総額は18億ユーロになり、2,000人を雇用する計画。

マティアス・ゼントグラフCATL欧州社長は「新工場は緊急に必要とされているエネルギー転換の重要な原動力となる。『Made in Germany』の電池製造許可を受ける最初の企業となれたことを光栄に思う」と述べた。

チューリンゲン州は、州内への電池関連産業の集積を狙い、研究開発機関の誘致や研究開発インフラの整備へ積極的な投資を行っている。ボルフガング・ティーフェンゼー州経済相は「チューリンゲン州にとって、CATLはここ数十年で最も重要な産業投資の1つ。このプロジェクトは、州が電池技術の研究・生産能力の拡大を目指し推進する『バッテリーバレー・チューリンゲン』の火付け役となるだろう」と期待を示した。

(中村容子)

(ドイツ、中国)

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