旅客需要が復調、スタッフ不足などで混雑も

(英国)

ロンドン発

2022年04月13日

英国で旅行需要の拡大に伴う混雑が発生している。ロンドン・ヒースロー空港の月別搭乗者数を見ると、3月に新型コロナウイルス感染拡大以降では初となる400万人を超えた。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年3月の水準には届いていないものの、大きな回復を見せた。英国では3月18日以降、新型コロナウイルスに伴う水際対策が撤廃され、帰国時の制限がなくなったことが影響したとみられる。

一方で、新型コロナウイルス感染の影響に伴う需要減の中で航空業界は数万人の従業員を削減したとされており、需要急増に業界の雇用が追い付いていない(「フィナンシャル・タイムズ」紙4月11日)。英国では4月の約2週間が学校のイースター休暇となっており、国外旅行の需要はさらに高まっているとみられる。

「ガーディアン」紙(4月11日付)によると、新型コロナウイルス感染症陽性者の増加に伴うスタッフ不足からブリティッシュ・エアウェイズは11日のヒースロー発着の国内と欧州便について少なくとも64便をキャンセルしたほか、イージージェットも少なくともガトウィック空港発着の25便をキャンセルした。ヒースロー空港は11日、夏のピークに備えて1万2,000人を雇用する予定と明らかにした。マンチェスター空港のチャーリー・コーニッシュ最高経営責任者(CEO)も8日、空港での混雑や混乱を謝罪。スタッフ不足に伴う保安検査レーンの運用縮小が影響しているとし、新規採用などに注力し対応するとした。

フランス向けの海路、陸路でも混雑が発生

英国南東部のドーバー港でも混雑が生じている。ドーバー港は4月7日、イースター休暇に伴う利用客の増加と悪天候、フェリーの減便が重なったことに伴い、フランスへの旅行客のほか、貨物にも多少の遅れが出ていると発表。11日の発表でも引き続き混雑が予想されるとした。さらにこれに伴い、4月上旬からドーバー港へ向かう陸路でも混雑が生じている。これに対応するため、南部ケント州の高速道路M20にオペレーションブロック(2020年10月27日記事参照)を導入、同道路の一部をEUへの貨物輸送向けとし、ドーバー港またはユーロトンネルが利用可能となるまで、輸送車が待機できるようにしている。12日時点で英フランス海峡間の貨物・旅客輸送は順調に動いているとされている。しかし、14日夜から大陸欧州に向かう重貨物車両(HGV)が増加することを見込み、イースター休暇明けまで同措置が継続することを決定している。

(山田恭之)

(英国)

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