新型コロナワクチン3回目接種率が50%超える、70歳以上は4回目接種開始

(ペルー)

リマ発

2022年04月14日

ペルーのホルヘ・アントニオ・ロペス・ペーニャ保健相(注)は4月13日、「新型コロナウイルスなしの安全な聖週間」キャンペーンのリリースを行う会場で、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(ブースター接種)が目標人口(12歳以上の人口2,857万9,408人)の50%に達したと報告した。マスク着用義務の解除については、その検討に入る前にブースター接種率が目標人口の80%に達する必要があるとして、同解除は時期尚早であることをうかがわせた。

新型コロナワクチンの総人口比での接種率は4月13日時点で1回目が2,889万9,213人で87.5%、2回目が2,643万7,427人で80.0%、3回目が1,439万1,818人で43.6%になっている。さらに、4月2日から始まった70歳以上の居住者や医療従事者、免疫不全患者で3回目接種から5カ月経過している人々を対象とした4回目の接種は4万6,052人に達している。

ペルー国立戦略保健薬品供給センター(CENARES)によると、メーカー別のワクチン供給数はファイザー製が3,948万2,394回分(全体の46.6%)、シノファーム製が2,621万576回分(31.0%)、アストラゼネカ製が1,093万4,136回分(12.9%)、小児用ファイザーが639万9,200回分(7.6%)、モデルナ製が64万3,300回分(1.9%)となっている。

新型コロナウイルスの4月11日の新規感染者数は450人、死者数は11人で、ともに減少傾向にある。一方で、ロペス・ペーニャ保健相は、2022年10月にオミクロン株の派生型BA.2タイプによる第4波の可能性について言及。国立保健研究所(INS)によると、ペルーでの主要株は依然としてC.37 タイプのオミクロン株だが、BA.2タイプも既にINS検体検査で30件見つかっているという。

(注)4月7日に新保健相に任命。3月31日付で議会によって解任された(2022年4月6日記事参照)エルナン・コンドリ前保健相の後任。外科医兼放射線科医師で2022年3月11日まで保健省(MINSA)公衆衛生担当副大臣を務めた。元社会保険庁医療機関理事長、元ペルー中央国立大学(UNCP)教授。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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