シェブロンと米リストア・ジ・アース財団、ルイジアナ州森林再生プロジェクト協業で合意

(米国)

ヒューストン発

2022年04月04日

米国石油大手シェブロンの子会社シェブロンU.S.A.(本社:カリフォルニア州サン・ラモン)と米国リストア・ジ・アース財団(本社:ニューヨーク州イサカ)は3月28日、ルイジアナ州セント・チャールズ郡の最大8,800エーカー(約35.6平方キロ)の土地で森林再生プロジェクトに合意したと発表した。

本プロジェクトは、シェブロンとリストア・ジ・アース財団が協力し、セント・チャールズ郡の天然イトスギ林と沼地の再植林を中心に、大気中の炭素を除去する自然ベースの解決策を開発するもので、シェブロンと財団は、本プロジェクトに参加する。シェブロンは、財団に資金を提供し、プロジェクトの一環として、170万本の天然イトスギの苗木を植林する予定だ。

シェブロンは2021年に、水素、二酸化炭素(CO2)回収・利用・貯留(CCUS)、カーボン・オフセット、バイオ燃料といった低炭素ビジネスを加速させるために、シェブロン・ニュー・エナジーズを立ち上げた。セント・チャールズ郡のサイプレス植林プロジェクトは、カーボン・オフセットを生み出すことが期待され、シェブロンの炭素排出量を相殺すると同時に、顧客の低炭素化目標達成にも貢献することが期待される。

シェブロン・ニュー・エナジーズのオフセット&エマージング担当バイスプレジデントのバーバラ・ハリソン氏は「カーボン・オフセットは、世界的な炭素削減のために重要な役割を果たすと期待されている」「炭素の除去に加え、苗木の植え替えは、地域の森林や湿地の生態系の回復に貢献することが期待される」と述べている。

リストア・ジ・アース財団の創設者兼執行役員のP・J・マーシャル氏は「財団の景観規模の森林再生は、気候変動に対処するために不可欠な自然ベースのソリューションで、地域と国にさらに多くの環境的・社会的利益をもたらす」「シェブロン・ニュー・エナジーズのような先進的な企業は、健全な生態系、生物多様性、生息地、コミュニティの回復力を、何世代、何十年、何百年という長い目で見て、全体の幸福、生活、アイデンティティ、文化に提供する、インパクトのあるシンプルな解決法を主導する」と述べている。

(沖本憲司)

(米国)

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