ASEAN香港FTA、同一国内からの第三者インボイスが利用可能に
(ASEAN、タイ、香港)
バンコク発
2022年03月23日
タイ税関は3月1日、税関通達第30/2565号を出し、即日発効した。従来から、タイの輸入者がASEAN香港自由貿易協定(AHKFTA)の特恵税率の適用を求める際、第三国インボイス(リ・インボイス)の利用が認められていたが、これに加えて、原産品の生産者/輸出者と同一国内にある貿易事業者からのインボイスも、以下の追加的な税関手続きを行うことで、利用できるようになった。
- 通関時に使用されるインボイスを発行した貿易事業者の名称と所在国を、フォームAHK上の第7欄に明記する。
- 生産者/輸出者のインボイス番号と日付(または、分かっている場合は、通関に使用される貿易事業者のインボイスの番号と日付)を第10欄に明記する。
生産者/輸出者と貿易業者が同じ輸出国にいる場合、タイの輸入者が貿易業者を通じて商品を購入するケースは、AHKFTA上では「第三国インボイス」とはみなされない。よって、同協定の原産地証明書であるフォームAHKの「Third-party invoicing」欄にチェックを入れる必要はない。
その他のAHKFTAにかかる、税関通達第233/2564号(AHKFTAに基づく免税・減税のための規則・手続き)に記載の要件は、特恵付与のため、引き続き順守される必要がある。
タイの生産者/輸出者が、タイ国内の貿易業者などを通じて輸出するに当たって、フォームAHKの発給を希望する場合は、タイ商務省外国貿易局(DFT)が2月28日に発表したガイドラインを参照のこと。
なお、ASEAN物品貿易協定(ATIGA)では、税関通達第2/2559号(2016年12月13日付)にて、既に同様の運用が認められている。
(北見創、シリンポーン・パックピンペット)
(ASEAN、タイ、香港)
ビジネス短信 fbc36e8bc3f4036b