国際女性デーにバイク取り締まり強化を発表

ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領は3月8日、バイクの取り締まりを強化すると発表した。ケニア警察は発表の後からバイクを押収するなど対策を強めており、国内では緊張が高まっている。

ケニアでは3月4日、バイクタクシーの運転手が女性を暴行している映像がSNS上で拡散され、抗議の声が上がっていた。ケニヤッタ大統領は「バイクタクシーのライセンスは輸送を目的としており、通行人への嫌がらせ、器物損壊、女性への暴行を許すものではない」とし、全てのバイク所有者に再登録を要求した。演説を行ったのは国際女性デーだった。

ケニアでは、新型コロナ禍の影響で失業した若者などを中心にバイクタクシーの運転手として生計をたてる人が増えており、2020年のバイクの新規登録台数は前年を17％上回る24万6,705台だった。しかし、今回の事態を受けて、首都ナイロビの街からは一時的にバイクが激減している。政府の強硬策に、バイク事業者は不満感を募らせて抗議デモ活動を繰り広げており、3月9日には主要幹線道路のウフルハイウエーで、バイクタクシー事業者と警察の衝突が発生している。

（久保唯香）