政府と商工会議所、EU平均水準の経済発展達成へ協力協定締結

(ハンガリー)

ブダペスト発

2022年03月03日

ハンガリーのオルバーン・ビクトル首相は2月19日、国家経済目標の達成を目的としてハンガリー商工会議所との間で4年間の協定を締結したと発表した。政府と商工会議所の協定締結は2010年に初めて行われて以来、4回目。

政府は7つの国家経済目標を掲げている。

  1. EU平均を2~3ポイント上回る経済成長の実現
  2. 政府や企業などによる投資金額(総固定資本形成)をGDPの25%以上確保
  3. 失業率4%以下、高雇用率の維持
  4. 知識基盤社会の実現と競争力・生産性の向上
  5. 対外投資政策の強化と資本輸出の促進
  6. ビジネスに優しい税制の継続
  7. 経済成長のための資金的等のリソースの提供

これらの目標達成のため、政府とハンガリー商工会議所との間で設定された、7つの共通の経済戦略の協力目標は以下のとおり。

  1. 環境変化に対応する中小企業戦略の見直し
  2. 学術、研究、ビジネスの部門間の知識交流のためのイノベーション委員会の設立
  3. 大学と企業による研究開発とイノベーションの協力
  4. ビジネス開発のためのEU資金の配分とモニタリングによる起業家の利益促進
  5. 国やEUが支援するビジネスファイナンスの機会拡大
  6. 職業教育と訓練(中等学校、大学、成人教育レベル)の強化
  7. デジタル能力を含めた起業家的経営と金融文化の強化

調印に先立つスピーチで、オルバーン首相は、商工会議所との戦略的な協定締結の理由について「ハンガリーは資本による成長が必要であり、資本蓄積を価値として捉える考え方ができるのが商工会議所だからだ」と述べた。また、首相はこの協定は「ハンガリー経済の強化につながる政策的かつ社会的なバックボーンとなる」と評価し、「この合意を守ることができれば、ハンガリーは2030年までにEUの平均的な発展水準に到達できるだろう」と期待を表明した。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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