新型コロナ感染状況に改善、経済活動も平常化の動き

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年03月04日

バングラデシュでは、1月下旬から急速に悪化していた新型コロナウイルスの感染状況が、2月下旬以降、改善している。1月25日には1万6,033人の感染が確認され、陽性率が32%と非常に高水準となり、在留邦人の間でも感染者が増加した。しかし、2月中旬以降は改善傾向がみられ、2月26日以降は1日当たりの感染者数が1,000人を下回り、陽性率も4%と落ち着いた状況になっている。月単位でみても、1月の1日当たりの平均感染者数は6,880人、2月は5,169人と減少傾向がみられる。

この状況を踏まえ、政府が実施していた規制措置は2月22日以降、延長の発表はなく、対面でのイベント実施も再開し始めている。各団体や民間企業が開催するイベントの出席については、ワクチン接種完了者に限るケースが多く、接種の浸透による経済再開の動きがみられる。

また、進出日系企業についても3月以降は勤務体制を見直し、出勤率の引き上げ、対面での面談を再開するなど、通常体制に戻す動きもみられつつある。

バングラデシュでは、4月初旬から約1カ月間、ラマダン(断食月)が開始される予定だ。また、その後は断食明け休暇(イード休暇)で国内移動や集会も多くなることが予想されるため、今後も引き続き感染対策が求められるとみられる。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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