上昇する主要食材価格、インフレ率にも波及

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年03月09日

バングラデシュでは、主要食材の価格が上昇している。商務省傘下のバングラデシュ貿易公社(TCB)の発表によると、国産タマネギの平均市場価格(3月2日現在、キロ単価)は47.5タカ(約67円、1タカ=約1.4円)と、前月(2月2日時点)の25タカから90%(前年比35.7%)上昇している。外国産タマネギは前月比11.1%上昇、これは前年(2021年3月2日)比では2.2倍で、価格高騰が顕著にみられる。パーム油は前月比15.6%(前年比51.7%)上昇、大豆油は前月比8%(前年比35%)、国産ショウガは前月比4.1%(前年比31%)、国産鶏肉は前月比5.2%(前年比5.2%)それぞれ上昇した。外国産唐辛子は前月からの変化はないものの、前年比では32.6%上昇、鶏卵は前月比マイナス9.1%ではあるが、前年比では11.1%上昇と、食生活に欠かせない食材の多くに価格上昇の傾向がみられる(添付資料表参照)。

この要因として、主要輸入元の生産減や、それに伴う国際市場価格の上昇が挙げられる。例えば、バングラデシュ国内で消費する食用油は基本的に輸入で賄われており、大豆油の主要な生産・輸出国のブラジルやアルゼンチンでの干ばつによる生産減の影響を受けている。また、それらに便乗した国内の販売業者による価格つり上げも背景にあり、ティプ・ムンシ商務相は「政府は悪質なトレーダーに対して必要な指示を行っており、より厳格な措置を行う可能性もある」と発言している(「ダッカ・トリビューン」紙2022年2月18日)。

消費者物価の上昇を受け、野党のバングラデシュ民族主義党(BNP)は与党バングラデシュ・アワミ党(BAL)に抗議活動を展開する動きにも発展している(「UNB」紙2022年3月2日)。

食材価格の上昇はインフレ率にも波及している。バングラデシュ統計局の発表によると、2021年12月のバングラデシュのインフレ率〔消費者物価指数(CPI)上昇率〕PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は6.05%と、前年同月(5.29%)から0.76ポイント上昇した。とりわけ、農村部のインフレ率は同0.99ポイント上昇の6.27%となり、都市部以上にインフレが進んでいる状況にある。CPIの上昇は日系企業の現地従業員の賃金上昇の要因にもなるため、日系企業の活動にも影響が及ぶ可能性がある。

(山田和則、安藤裕二)

(バングラデシュ)

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