ファイザーとビオンテック、65歳以上への新型コロナワクチン4回目接種の緊急使用承認を米FDAに申請

(米国、ドイツ)

ニューヨーク発

2022年03月17日

米国製薬大手ファイザーとドイツのバイオ医薬ベンチャーのビオンテックは3月15日、米国食品医薬品局(FDA)に対し、新型コロナウイルスの追加接種(ブースターショット)を1回(通算3回)接種済みの65歳以上を対象に、2回目の追加接種(通算4回)を可能にするよう緊急使用承認(EUA)を求める申請をしたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社は今回の申請について、オミクロン株が流行していた時期にイスラエルで分析された2つの研究データで、mRNA型ワクチンを2回接種すると免疫原性が上昇し、追加接種1回のみの場合と比べ、新規感染者数と重症化率の低下がみられたことを根拠にしているとした。

また、オミクロン株に感染した場合の症状顕現や重症化を防ぐ効果が1回目の追加接種(通算3回)から3~6カ月後には減少するという新たな研究データが出てきていることも申請の理由として挙げており、人々を十分に感染から守るためにはさらなる(通算4回目の)接種が必要になってくるとしている。

FDAの生物製剤評価研究センターのピーター・マークス所長は2月、「突然現れ得る新たな変異株の流行を食い止めるには、インフルエンザ予防接種と連結させた方策を練ることが最善策かもしれない。そうすることにより、なるべく多くの人々に新型コロナワクチンの追加接種を受けてもらう」と述べていた(「ニューヨーク・タイムズ」紙電子版2月17日)。

(吉田奈津絵)

(米国、ドイツ)

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