米最高裁判事に指名のジャクソン氏、44%が承認すべきと回答、シンクタンク調査

(米国)

米州課

2022年03月23日

米国のシンクタンク、ピュー・リサーチ・センターは3月17日、米最高裁判事に指名されたケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏への評価に関する世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)を発表した。

2022年1月に引退を表明したスティ-ブン・ブライヤー最高裁判事の後任として、ジョー・バイデン大統領はジャクソン氏を指名した。同氏が上院で承認されれば、黒人女性として初の最高裁判事となる。連邦上院司法委員会は3月21日、同氏の公聴会を開始外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

調査結果によると、ジャクソン氏が最高裁判事として上院で承認されるべきとした割合は、44%(必ず:24%、した方がよい:20%)だった。特に、黒人や民主党支持者は同氏が承認されることを好意的にみている。黒人は61%(必ず:44%、した方がよい:17%)と、白人(43%)、ヒスパニック系(36%)と比べて高かった。民主党支持者は66%(必ず:43%、した方がよい:23%)と高かった。一方、共和党支持者は20%と低く、わからないとする回答も43%と多かった。

また、黒人女性初の最高裁判事誕生の可能性から、歴史的に重要とみる人は66%(極めて:23%、とても:20%、やや:23%)に達した。人種別では、黒人が90%(極めて:50%、とても:22%、やや:18%)と特に高く、次いでヒスパニック系(75%)、白人(61%)の順だった。支持政党別では、民主党支持者が89%の一方、共和党支持者は40%にとどまった。

ジャクソン氏の資質も評価

ジャクソン氏の最高裁判事としての資質については、最近の最高裁判事候補者と比較して「同等の資質がある」とする割合は58%、「より優れている」は17%だった。人種別では、ヒスパニック系が「同等の資質がある」とする割合が最も高く72%で、黒人(58%)、白人(54%)が続いた。「より優れている」とする割合は黒人(25%)、白人(16%)、ヒスパニック系(13%)の順だった。支持政党別では、民主党支持者の61%、共和党支持者の54%が「同等の資質がある」としている。「より優れている」という割合は民主党支持者では30%だったが、共和党支持者はわずか2%だった。

(注)実施時期は2022年3月。対象者は全米の成人1万441人。

(松岡智恵子)

(米国)

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