米・オーストラリア両政府、経済閣僚会談でインド太平洋での協力強化確認

(米国、オーストラリア)

ニューヨーク発

2022年03月31日

米国のキャサリン・タイ通商代表部(USTR)代表とジーナ・レモンド商務長官は3月29~30日、訪米したオーストラリアのダン・テハン貿易・観光・投資相とそれぞれ会談を行った。

29日の貿易相会談の共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、タイ氏とテハン氏は冒頭、自由かつ公正で開かれ、相互に接続され、強靭(きょうじん)で安全で繁栄に満ちたインド太平洋を構築するためのコミットメントを共有した。その上で、高圧的な通商措置や非市場的な政策・慣行に対する懸念を共有し、これらの動きを効果的に抑止・解決するためのコミットメントを確認した。両氏はこれらの問題に関してWTOも活用して対処すると述べており、6月に予定される第12回WTO閣僚会合を見据えて、同改革についても議論を交わしたとしている。また、ロシアによるウクライナ侵攻に対し、強い姿勢を示していくことの必要性を協議した。さらに、バイデン政権が提唱している多国間経済枠組み「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」について、高い野心をもって緊密に連携していく重要性を確認したとしている。

30日にはレモンド氏とテハン氏の間で、第1回となる「豪米戦略経済対話(AUSSCD)」が開催された。共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、両国は次の分野で議論を交わした。

  • ウクライナ支援に関する措置:両国は発動済みの対ロシア制裁にどのような追加措置を取れば、ロシアの残虐行為に見合う結果を得られるかを議論した。
  • IPEF:両国はIPEFがデジタル経済や気候変動などの共通の優先分野で、地域に目に見えた利益をもたらすよう、他の友好国と協働していくことを確認した。
  • 持続可能な投資とエネルギー転換の支援:両国はESG(環境・社会・ガバナンス)投資が長期的なリターンや、投資と社会的価値のより良いつながりを生むものであることに合意し、主要な産業分野で脱炭素化の取り組みを支援する道を探っていくことで合意した。
  • 重要鉱物とサプライチェーンの強靭性:両国は重要鉱物での協力と、インド太平洋の強靭で安全なサプライチェーンの強化について協議した。両国はサプライチェーンにおける民間投資を支援すべく、互いの金融メカニズムの改善について協議を進める(注1)。
  • 経済的圧力と非市場的政策・慣行:両国はこれらの行為に対抗するため、産業界とも協力して問題のある行為の特定し、適切な政策対応を取っていくことについて議論を交わした。

米商務省公表の会談要旨外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、両国はAPECで導入されている越境プライバシールールシステム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(CBRP、注2)の重要性も確認した。第2回のAUSSCDは2023年に開催するとしている。

(注1)両国は3月30日に、民間企業の幹部を招いて重要鉱物に関するラウンドテーブルを開催している。

(注2)企業などの越境個人情報保護に関する取り組みについて、APEC情報プライバシー原則への適合性を認証する制度。申請企業は自社の越境個人情報保護に関するルールや体制などに対して自己審査を行い、その内容についてあらかじめ認定された中立的な認証機関(アカウンタビリティー・エージェント:民間団体または政府機関)から認証審査を受ける。

(磯部真一)

(米国、オーストラリア)

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