機械の貿易総額が1兆ドル突破

(中国)

上海発

2022年03月03日

中国機械工業連合会は2月22日、2021年の中国機械産業の概況を発表した。これによると、機械業界の総売上高は前年比15.6%増の26兆元(約468兆円、1元=約18円)、利益総額は11.6%増の1兆6,100億元となった。同連合会がモニタリングしている主要な機械製品121種のうち、生産量が前年を上回ったのは94種だった。中でも、金属切削機械(29.2%増)、産業ロボット(約45.0%増)、新エネルギー車(2.6倍)の伸びが目立った。

国内の新型コロナウイルス感染の抑制や生産秩序の急速な回復も後押しし、機械関連企業は国外市場への展開を積極的に進めている。2021年の機械の輸出額は前年比33.7%増の6,765億ドルと過去最高を更新し、輸入(13.5%増の3,621億ドル)を合わせた貿易総額が初めて1兆ドルの大台に乗った。また、輸出から輸入を引いた貿易黒字も過去最大の3,144億ドルを記録した。品目別にみると、自動車の輸出台数が92.5%増の200万台を突破したほか、ショベル(2.4倍)、ホイールローダー(40.1%増)、ブルドーザー(72.6%増)、電動フォークリフト(71.2%増)などの建設機械輸出も大幅増となった。このほか、従来の主力輸出品である自動車部品、電気機器なども堅調に推移している。

中国機電産品進出口商会によると、2021年の中国自動車部品輸出額は前年比33.8%増の756億ドルだった。輸出先上位10カ国・地域では、最大の米国向け(32.6%増の149億ドル)をはじめ、日本(29.7%増の58億ドル)、韓国(20.1%増の43億ドル)などで、2割を超える増加幅を記録した。

同連合会は2022年の業界見通しについて、総売上高は前年比5.5%増、利益総額は前年並みの水準を維持するとみている。

(劉元森)

(中国)

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