政府が国産の組み換えタンパクワクチンの販売登録を初承認
(中国)
北京発
2022年03月08日
中国国家医薬品監督管理局は3月1日、安徽智飛竜科馬生物製薬が申請した遺伝子組み換えタンパクワクチン(CHO細胞由来)の販売登録を初めて条件付きで承認した。同製薬の発表によると、このワクチンは中国科学院微生物研究所と同社が共同開発・製造した。今回の承認により、中国で販売登録を条件付きで承認された新型コロナウイルスワクチンは計5種類となった(添付資料表参照)。
安徽智飛竜科馬生物製薬は3月1日、今回承認された遺伝子組み換えタンパクワクチンについて、2021年6月30日時点の国外での第3相臨床試験の結果を発表していた。3回目接種完了7日後の18歳以上被験者への有効率は81.43%で、このうち、重症化を防ぐ効果は92.87%、新型コロナウイルス・デルタ株への有効率は81.38%だった。
また、国家衛生健康委員会は2月19日、ワクチンの交互接種の開始を発表しており、添付表記載の不活化ワクチン接種者は、智飛龍科馬生物製薬の遺伝子組み替えタンパクワクチン(CHO細胞由来)、あるいは康希諾生物の遺伝子組み替えワクチン(5型アデノウイルスベクター)によるブースター接種が可能となっていた。
国務院共同防疫メカニズムによると、2月25日時点の中国の累計ワクチン接種回数は31億1,462万回、各ワクチンの規定接種回数の接種を完了した者は12億3,454万人となった。国務院の記者会見では、中国疾病預防コントロールセンター免疫計画担当の王華慶首席専門家が、交互接種の開始前に3回目接種を受けた人は追加の交互接種を受ける必要はないと説明した。
(趙薇)
(中国)
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