米ウォルマート、カナダ・トロントとアトランタにテックハブ新設計画を発表
(カナダ、米国)
トロント発
2022年03月18日
米国小売り大手ウォルマートは3月15日、カナダ・トロントとアトランタを2つの新しいグローバルテックハブとする計画を発表した。これは、同社が2022年度に世界中で5,000人以上の技術系従業員を雇用するという「ウォルマート・グローバル・テック」計画の一環で、トロントを大規模ハブの1つとし、将来的に数百人の新規雇用を行うとしている。最初の雇用段階では、ソフトウエア開発、技術プログラム管理、製品管理の分野で45人のフルタイム雇用を予定している。
ウォルマートは2020年、サプライチェーンを含むビジネス全体に最新技術を導入するため、カナダへの35億ドルの投資を発表している。新型コロナウイルス感染拡大によって電子商取引のトレンドが加速し、人々の買い物方法を変えた。ウォルマートのトロントテックハブへの投資の目的は、これらの変化に対応し、カナダにおける同社のプレゼンスを高めることだという。
ウォルマート・カナダの最高技術責任者(CTO)ニコライ・サルセド氏は「カナダには、才能ある人材やイノベーションによって支えられている、ダイナミックで世界を牽引する技術コミュニティーがあり、それは世界規模で認識されているものだ」と述べた。
また、トロントのジョン・トーリー市長は「ウォルマートがトロントに大規模なテックハブの1つを設置し、数百人の雇用を創出するという決定は、この街のハイテク部門に対する新たな信任票だといえる」と歓迎した。
新しいテックハブの具体的な場所、開設時期については、まだ公表されていない。多くのハイテク企業と同様、当面はバーチャルで業務を行い、いずれ物理的なスペースが確立された時点で、ハイブリッドモデルに移行するものとみられている。
(江崎江里子)
(カナダ、米国)
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