ウクライナ情勢受け売上減や金融面の問題発生、デュッセルドルフ商工会議所アンケート結果

(ドイツ、ウクライナ、ロシア)

デュッセルドルフ発

2022年03月11日

ドイツのデュッセルドルフ商工会議所は3月4日、ウクライナ情勢をめぐる影響に関するアンケート結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同商工会議所はドイツ西部のノルトライン・ウェストファーレン(NRW)州の州都デュセルドルフ市とメットマン郡の10市の企業約9万3,000社を会員企業として有し、そのうち約1,000社がロシアやウクライナと経済関係を持つ。今回のアンケートは3月2、3日に実施し、336社が回答。その3分の2はロシアとビジネス関係があり、そのうち50%がロシアに輸出し、25%がロシアに子会社や支店、駐在員事務所を持つ。

アンケートによると、EUの対ロシア経済制裁に賛成する企業の割合は86%と非常に高く、反対した企業は4%弱にとどまった。コメントでは、ウクライナとの連帯の表明や、自社のビジネスが損害を受けても制裁措置に賛成するとの意見も多かった。

制裁措置の影響で、多くの企業が既に課題を抱えている。回答(複数回答可)のうち、56%が売上減少を経験、44%が支払いや資金調達が困難だとした。また、41%が輸送や調達に問題が発生、33%がロシアからの商品の調達が難しいと回答した。このほか、短時間労働の申請(注)をせざるを得ない、従業員の解雇をせざるを得ないとした回答者がそれぞれ5%にのぼった。

16%は売り上げには影響がないと予想していると回答した一方、約50%は10%未満の売上減少を見込んでいるとした。回答者のうち10%弱は、ロシアとのビジネスに強く依存しているため、50%以上の売上減少を見込んでいるという。

デュッセルドルフ商工会議所によると、ウクライナ情勢の経済全体への長期的な影響を予想するのは現時点ではまだ困難だが、数多くの企業がロシア市場から撤退する方向のため、短中期的には、ロシアとのビジネスの規模は非常に縮小することになる見込みという。

(注)ドイツでは、企業が経営危機に陥る危険がある場合、雇用者は従業員を解雇する代わりに従業員の労働時間を短縮し、一方、従業員に対しては労働時間減少による給与減少分の一部を政府が補填する「短時間労働給付金制度」が存在する。

(ベアナデット・マイヤー、作山直樹)

(ドイツ、ウクライナ、ロシア)

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