ウクライナ情勢、エネルギー価格高騰がドイツ企業に影響

(ドイツ、ウクライナ、ロシア)

ミュンヘン発

2022年03月14日

ドイツのケルン経済研究所(IW)は3月9日、ウクライナ情勢によるドイツ企業への影響に関するアンケート結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同アンケートは、工業および工業関連サービス業のドイツ企業209社に対して、2月24日~3月4日に行ったもの。「エネルギー価格の高騰」「ガス供給の不足の可能性」「部品などの供給停止(エネルギー関連を除く)」「ロシア・ウクライナでの生産と販売の減少」の4項目について、企業への影響を聞いた。

「エネルギー価格の高騰」について、回答企業の62%が「とても大きな影響がある」または「かなり影響がある」と回答した。工業に限定すると71%となり、特に製造関連への影響が大きいことがうかがえる。「ガス供給の不足の可能性」と「部品などの供給停止」については、それぞれ32%、31%の企業が「とても大きな影響がある」または「かなり影響がある」と回答した。

他方、「ロシア・ウクライナでの生産と販売の減少」については、「とても大きな影響がある」または「かなり影響がある」と回答した企業の割合は7%にとどまった。連邦統計局によると、2021年のドイツのロシア、ウクライナへの輸出額は全体のそれぞれ1.9%、0.4%。また、ドイツの2021年の対ロシア主要輸出品目は、機械(58億ユーロ、前年比5.7%増)、自動車およびトレーラー、自動車部品(44億ユーロ、31.8%増)、化学製品(30億ユーロ、19.7%増)などだという。

IWによると、アンケート結果を考察すると、一部を除き、ロシアおよびウクライナにあるドイツ企業製造拠点の生産減少または停止が、経済全体に直接大きな影響を与えることはないという。むしろ、物価上昇による個人消費の低迷や、地政学的なリスクの高まりと減収を見込んだ民間企業の投資冷え込みが、経済全体の回復をさらに先延ばしさせるとした。IWによると、ガス価格の上昇だけで、ドイツの2022年の物価上昇率を2ポイント以上、上振れさせる可能性があるという。

(高塚一)

(ドイツ、ウクライナ、ロシア)

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