新型コロナ規制を解除、入国時のワクチン接種や陰性の証明書提示も不要に

(ポーランド)

ワルシャワ発

2022年03月30日

ポーランドのアダム・ニェジェルスキ保健相は3月24日の記者会見で、同月28日から医療機関と薬局の建物内を除くマスク着用義務の廃止と新型コロナウイルスに関する検疫・隔離措置の廃止を発表した。

今回の発表による変更点は以下のとおり。

  • 医療機関と薬局の建物内を除く屋内でのマスク着用義務の廃止。ただし、人混みではマスク着用を推奨。
  • 感染者とその同居人の検疫・強制隔離の免除。ただし、陽性結果が出た患者は自宅で自主隔離を強く推奨。なお、3月27日より以前に感染が判明した場合は、これまでどおり7日間の自主隔離を義務付けている。

これにより、3月1日から緩和されていた制限がさらに緩和となり、ポーランドの新型コロナウイルスに関する規制は解除されることになる。マスク着用義務に関しては、2020年4月16日に初めて導入して以来、約2年越しの解除となった。

また、ポーランドへの入国では、シェンゲン協定加盟・非加盟(注1)いずれの国からの入国でも、ワクチン接種証明書や陰性証明書の提示が不要になった(注2)。

ポーランドでは、オミクロン型変異株により1日当たりの新規感染者数は2022年1月27日に過去最多の5万7,659人を記録したが、その後減少。3月28日の新規感染者数は2,368人だった。一方で、3回目のワクチン接種を完了した18歳以上の人口は同月24日時点で36.9%。EU平均の63.1%と比べても低く、政府は引き続き国民にワクチン接種を呼び掛けている。

保健省は、新型コロナウイルス感染拡大の兆候が今後みられた場合には、防疫措置を強化するとし、引き続き感染状況を監視していくとしている。

(注1)シェンゲン協定加盟国は、ブルガリア、クロアチア、キプロス、アイルランド、ルーマニアを除くEU加盟国に、アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインを加えた26カ国。

(注2)今後の感染状況によっては新たな検疫が設けられることも考えられるため、ポーランド政府による新型コロナウイルス関連入国規制のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ポーランド語)から最新情報を確認することを推奨。

(今西遼香、ニーナ・ルッペ)

(ポーランド)

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