2021年度第3四半期GDP成長率、前年同期比5.4%

(インド)

ニューデリー発

2022年03月09日

インド統計・計画実施省(MOSPI)は2月28日、2021年度第3四半期(10~12月)の実質GDP成長率(2011年基準)推計値を前年同期比5.4%外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと発表した(添付資料表1参照)。新型コロナウイルスの影響による経済停滞からのV字回復で大幅に伸びを見せた前2四半期(前々期20.3%、前期8.5%)と比べると、成長率の伸びは鈍化したが、2020年度第3四半期から5四半期連続でのプラス成長となった。

GDP成長率を需要項目別にみると、ほとんど全ての項目でプラス成長を維持したものの、個人消費を示す民間消費支出が7.0%(前期は10.2%)、企業の設備投資など投資活動を示す総固定資本形成は2.0%(同14.6%)、政府最終消費支出は3.4%(同9.3%)と、それぞれ前期と比べ低下した。

産業部門別の粗付加価値(GVA)成長率をみると、唯一、建設(マイナス2.8%)がマイナス成長となったが、公共・防衛・その他サービス(16.8%)が2期連続で2桁成長したほか、貿易・ホテル・運送・通信・報道関連サービス(6.1%)、金融・保険・不動産・ビジネスサービス(4.6%)など、サービス関連部門もプラス成長を維持した(添付資料表2参照)。

統計・計画実施省は2021年度(2021年4月~2022年3月)通年の実質GDP成長率(2011年基準)の予測値も併せて発表し、1月に示した1次予測値9.2%を下方修正して、8.9%とした(添付資料表3参照)。産業部門別のGVA成長率としては、鉱業・採掘(12.6%)、貿易・ホテル・運送・通信・報道関連サービス(11.6%)、製造業(10.5%)、建設(10.0%)などで2桁成長を見込んだ(添付資料表4参照)。

(高際晃平)

(インド)

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